7月27日 医療観察法廃止全国集会

日 時 :7月27日(日) 13:30~16:30
受付開始:13:00
開催場所:中野勤労福祉会館
JR 中野駅南口下車 徒歩7分

地図はこちら

    

内 容 :
講演    井上芳保さん(日本社会臨床学会運営員、前札幌学院大学教授)
「精神医療を脱制度化した社会の構想
―精神科病院をなくしたイタリアの実例から考える」
基調報告 医療観察法の現状報告  池原毅和さん

参加費  : 500円
※終了後、交流会を予定しています。
当日問合せ先 090-9240-9716
*全国から参加される当事者の方の交通費は、1人上限5000円まで補助します。

私たちは、触法精神障害者を予測不可能な「再犯のおそれ」を理由に長期に渡り拘束・管理し続ける「心身喪失者等医療観察法」に対し、数多くの仲間と共に廃止を訴えて来ました。
医療観察法は施行されてから9年が経とうとしています。法施行5年間(2005年7月~2010年7月)の運営実態では、入院日数は約600日に達し(先進国は平均18日)、長期収容を強いている。1度も退院していない対象者も存在する。自殺者が計36名いて、一般自殺率の50倍に及んでいる。処遇終了後に一般精神科病院に入院になる例が相当割合存在する、ことなどがわかっています。
一方、精神保健福祉法は、強制入院を容易に行えるよう法改悪となりました。また、空いた精神科病棟を居住系施設に転換しようという暴挙も画策されており、管理・監視体制は拡大の一途を辿っています。
私たちは、管理・監視の対象は精神障害者のみならず、さらに拡大し、本格的な保安処分へと繋がって行くと考えています。ゆえに、医療観察法はあらゆる運動全てに直接的に通じる課題であると考えています。全国集会への結集をよろしくお願いします。
共同呼び掛け
心神喪失者等医療観察法(予防拘禁法)を許すな!ネットワーク
国立武蔵病院(精神)強制・隔離入院施設問題を考える会心神喪失者等医療観察法をなくす会
NPO 大阪精神医療人権センター

東京都板橋区板橋2-44-10-203 オフィス桑気
Fax:03-3961-0212 TEL:090-9240-9716

医療と介護総合推進法 趣旨説明と参院附帯決議

この法案趣旨説明の第一の二に述べられている基金が病棟転換居住系施設に使われる基金です。

附帯決議の一の2に触れられている基金が病棟転換居住系施設に使われようとしている基金です
赤字および下線は筆者

 

法案趣旨説明(厚生労働委員会)

 

地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案   (閣法第二三号)(衆議院送付)

 

要旨

本法律案は、地域において効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに地域包括ケアシステムを構築することを通じ、必要な医療及び介護の総合的な確保を推進するため、医療法、介護保険法等の関係法律の所要の整備等を行おうとするものであり、その主な内容は次のとおりである。

第一 地域における公的介護施設等の計画的な整備等の促進に関する法律の一部改正 一 厚生労働大臣は、地域における医療及び介護の総合確保方針を定めなければならない。 二 都道府県が、医療及び介護の総合的な確保のための事業に要する経費を支弁するため、基金を設ける場合には、国は、その財源に充てるために必要な資金の三分の二を負担するものとする。

 

第二 医療法の一部改正

一 一般病床等を有する病院又は診療所の管理者は、病床の機能区分に従い、病床の機能及び病床の機能の予定並びに入院患者に提供する医療の内容等の事項を都道府県知事に報告しなければならない。

二 都道府県は、医療計画において、将来の医療提供体制に係る地域医療構想に関する事項、地域医療構想の達成に向けた病床の機能の分化及び連携の推進に関する事項等を定めるものとする。

三 病院等の管理者は、医療事故が発生した場合には、医療事故調査・支援センターに報告しなければならない。また、病院等の管理者は、医療事故調査を行い結果を同センターに報告しなければならない。

 

第三 介護保険法の一部改正

一 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)等に係る給付対象を、厚生労働省令で定める要介護状態区分に該当する状態である者その他居宅において日常生活を営むことが困難な要介護者とする。

二 介護給付及び予防給付について、政令で定める額以上の所得を有する第一号被保険者に係る利用者負担の割合を、その費用の百分の二十とする。

三 介護予防サービスのうち介護予防訪問介護と介護予防通所介護を地域支援事業に移行し、平成二十九年三月三十一日までに、市町村は、介護予防・日常生活支援総合事業を行うものとする。

第四 施行期日  この法律は、一部を除き、公布の日から施行する。

 

 

参院附帯決議

地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案 に対する附帯決議平成二十六年六月十七日 参議院厚生労働委員会

 

政府は、公助、共助、自助が最も適切に組み合わされるよう留意しつつ、社会保障制度改革を行うとともに、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。

 

一、地域における公的介護施設等の計画的な整備等の促進に関する法律の一部改正について

1地域包括ケアシステムの推進に当たっては、地域の実情に十分配慮した上で、実施体制の充実及び機能の強化を図り、その実現に努めること。

2地域における医療及び介護の総合的な確保のために都道府県に設けられる基金の配分に当たっては、実効性、公正性及び透明性が十分に確保されるよう、総合確保方針を策定し、官民の公平性に留意するとともに、成果を適正に判定するための事業実施後の評価の仕組みの構築を急ぐこと。

 

二、医療法の一部改正について

1医療提供体制等について

ア病床機能の報告に当たっては、報告内容が医療機関に過度の負担とならないよう留意するとともに、地域医療構想の策定において将来における医療機能の必要量が適切に推計され、また、その実現に資するよう、都道府県に対し、適切な指針の提示や研修及び人材育成等の必要な支援を行うこと。

イ病床機能の再編に当たっては、地域において医療機関相互の協議が尊重されるとともに、保険者及び地域住民の意見が反映されるよう配慮すること。

ウ医療従事者の確保に当たっては、医師の地域又は診療科間の偏在の是正等に留意しつつ、医療需要を満たすよう適切な措置を講ずること。

エ医療従事者の勤務環境の改善については、医療従事者の離職防止及び定着促進の観点から、関係団体の意見を十分に尊重するとともに、取組が遅れている医療機関にも必要な支援がなされるよう、都道府県に対し十分な協力を行うこと。また、いわゆるチーム医療の推進を含めた医療提供体制の抜本的改革の推進に努めること。

オ国民皆保険の下で行う医療事業の経営の透明性を高めるため、一定の医療法人の計算書類の公告を義務化することについて検討すること。

カ臨床研究における不正行為を排除し、臨床研究に対する国民の信頼を回復させるため、研究データの信頼性が確保される体制が整備されるよう、臨床研究中核病院の承認基準を定めること。

キ医療提供体制の政策立案から評価、見直しに至るPDCAサイクルの実効性を確保するとともに、その過程における患者、住民、保険者の参画を図ること。あわせて科学的知見に基づいた制度の設計と検証に資するため、医療政策人材の育成を推進すること。

2医療事故調査制度について

ア調査制度の対象となる医療事故が、地域及び医療機関毎に恣意的に解釈されないよう、モデル事業で明らかとなった課題を踏まえ、ガイドラインの適切な策定等を行うこと。

イ院内事故調査及び医療事故調査・支援センターの調査に大きな役割を果たす医療事故調査等支援団体については、地域間における事故調査の内容及び質の格差が生じないようにする観点からも、中立性・専門性が確保される仕組みの検討を行うこと。また、事故調査が中立性、透明性及び公正性を確保しつつ、迅速かつ適正に行われるよう努めること。ウ医療事故調査制度の運営に要する費用については、本制度が我が国の医療の質と安全性の向上に資するものであることを踏まえ、公的費用補助等も含めその確保を図るとともに、遺族からの依頼による医療事故調査・支援センターの調査費用の負担については、遺族による申請を妨げることにならないよう最大限の配慮を行うこと。

 

三、介護保険法の一部改正について

1介護予防訪問介護及び介護予防通所介護の地域支援事業への移行に当たっては、専門職によるサービス提供が相応しい利用者に対して、必要なサービスが担保されるガイドラインの策定を行った上で、利用者のサービス選択の意思を十分に尊重するとともに、地域間においてサービスの質や内容等に格差が生じないよう、市町村及び特別区に対し財源の確保を含めた必要な支援を行うこと。

2軽度の要介護者に対しては、個々の事情を勘案し、必要に応じて特別養護老人ホームへの入所が認められるよう、適切な措置を講ずること。

3いわゆる補足給付に際し、資産を勘案するに当たっては、不正申告が行われないよう、公平な運用の確保に向け、適切な措置を講ずること。

4一定以上所得者の利用者負担割合の引上げに際し、基準額を決定するに当たっては、所得に対して過大な負担とならないようにするとともに、必要なサービスの利用控えが起きないよう十分配慮すること。

5介護・障害福祉従事者の人材確保と処遇改善並びに労働環境の整備に当たっては、早期に検討を進め、財源を確保しつつ、幅広い職種を対象にして実施するよう努めること。

6介護の現場においては、要介護者個々の心身状態に応じた密度の濃い支援を適切に実施することができる有資格者による介護を行うこと。

 

四、保健師助産師看護師法の一部改正について

1指定研修機関の基準や研修内容の策定に当たっては、医療安全上必要な医療水準を確保するため、試行事業等の結果を踏まえ、医師、歯科医師、看護師等関係者の意見を十分に尊重し、適切な検討を行うとともに、制度実施後は、特定行為の内容も含め、随時必要な見直しを実施すること。

2特定行為の実施に係る研修制度については、その十分な周知に努めること。また、医師又は歯科医師の指示の下に診療の補助として医行為を行える新たな職種の創設等については、関係職種の理解を得つつ検討を行うよう努めること。

 

五、歯科衛生士法の一部改正について健康寿命延伸のために歯科衛生士が果たす役割の重要性に鑑み、歯科衛生士が歯科医師等との緊密な連携の下に適切な業務を行えるようにするとともに、歯科衛生士が活躍する就業場所についての環境の整備を図ること。

 

五、看護師等の人材確保の促進に関する法律の一部改正について看護職員の離職者の把握に当たっては、その情報の取扱いに留意するとともに、ナースセンターを通じた復職支援が適切に実施されるよう必要な体制整備を実施すること。

右決議する。

 

 

6.26集会速報No.7

生活をするのは普通の場所がいい
STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!
6.26緊急集会
速報
第7号(2014年6月20日)
発行:病棟転換型居住系施設について考える会
いまこそ声をあげなければ

6・26『速報』№07(20140620)
沖縄から

精神障害者は社会的入院をさせられたあげく、地域で自分たちと同じように生きる権利が保障されないばかりか、医療・福祉と同じ人間関係の中だけで生きることって、いいんでしょうか……

自分たちは好きな場を選び、そこで住むかということは権利としてあるのに社会から排除してきた社会の責任を病院に押し付けてきた結果が、長期入院になったのではないでしょうか。
いまこそ声をあげなければ、精神科病院の空きを解消するのが本心だとすれば、これでいいのかかんがえませんか。
障害者権利条約や沖縄県共生社会条例の理念に基づいて考える機会です。

私たち一人ひとりの意識を変えなければならないと思います。誰一人・大切な命だから見て見ぬふりはできません。
精神科病院が世界各国より異常に多いのは、簡単にいえば「見えない場においやってきたから」

声をあげていきましょう。
沖縄県は病院の敷地内、施設の敷地内に地域生活という考え方は取らないでほしい。
あなたも私も、その他の多くの人も大切な人生があるのです。

イルカの長位鈴子
東京から
野音での集会へ3000人の動員を!~家族の立場で「都内の家族会に声かけ」を開始した私~

6月初旬の病棟転換型居住系施設について考える会の寄合いで、緊急集会が突如3週間後の26日に決定。
如何にして 日比谷の野音3000人会場を、いっぱいにするか?!
それぞれがそれぞれの立ち位置で出来る限りの動員活動を!

私には手元にある毎年東京都福祉保健局から発行される「道しるべ」を頼りに、東京つくし会に登録されている約50の都内の家族会にコンタクトすることしかできない。
この「精神科病棟転換型居住系施設にSTOP」のことについて各家族会の認識の有無さえわからない、いや最初からSTOP行動に半信半疑ないしは反対の気持ちを抱く家族会もあるだろう・・・・、しかし、私にそんなことでためらっている時間はない!!
まずは日頃から交流のある世田谷さくら会の役員に電話をした。「私たちは20人程集めますよ!まだ今回の運動は家族会の人たちに浸透されていない、声かけが必要ですね」の言葉と激励。勇気を得て作業の開始、そしてまる2日間、他のことは何もせず、受話器を持ちFAX送信を繰り返す私となった。
一度でその会の責任者をキャッチできた時は幸運。お留守のところには手短に電話の趣旨を伝え集会ちらしと藤井克徳さんの私文メモをFAXで同時に送信する、とした。
家族会の事務所が作業所内になっているところでは、私の説明は不要。流れは既に把握の様子で職員の快い対応の声が嬉しい。この場合、そこの家族会への伝達用の手紙とFAXを流すのみで十分。
電話・FAX,電話,FAX・・・ そうした行動に意味があることの実感ができたのは、FAXのみで過ぎていた家族会の方から逆に、「了解しました!」と留守電に入って来たり。
こちらの電話が空いているすきにかかる声で「これまで何も知らないでいましたよ。読んでよくわかりました。必ず行きます!」、というお顔の知らない家族会の方の生の声が聞けた時である。
しかし「今回の緊急集会の成功」のために、と私が考えることをひとつ付け加えさせていただけるのなら、今回の50家族会への電話を通して別の側面から感じたこともここで述べたい。
家族が大変な時、今、正直言って、頼れるのはやはり精神科病院がほとんどで、それしかないと言っても過言でない現状である。また高齢で施設にいても精神症状の悪い場合、移されるのもやはり精神病院である。それは家族の最低限の平穏の日々の確保のためにだけだ。「入院先の病院が閉鎖等になる状況で息子が出されてしまったら私たちは親子でもうお手上げだ!」「施設においてもらえない精神病む妻はどうなってしまうのか?」という私自身が当初漠然ともっていた同様の心配、不安を投げかける家族も数少なくなかった。
私たちの「STOP!の運動」にはこうした現実に大変な状況にある家族・当事者にとっても、窮地に立たされることになるようなものではないこと、今後、再発やそれによる入院をさせることがない仕組みを作っていくこと、地域での生活でケアとサービスが行き届く重要さとその為の具体策も今後大切にして進むことを考えている「緊急集会」であることもを大きくきちんと伝えないといけない気がしている。
(島本禎子)

長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会
傍聴記

6月17日の検討会では、さまざまな立場の人が病棟や病床を転換して暮らしの場にしていくこと、病院内での訓練を否定する意見が続いた。病床を転換しようという意見は、障害福祉サービス報酬が低廉であり、病院経営の立場では経営が成り立たないこと、国のお金がないんだから、今ある空いてしまった病棟を活用すべし、といった内容であった。
改めて,長期にわたって精神科病院に入院している人たちの地域生活の権利を守ることに立った検討が必要であること、長期入院者を出さない精神科医療の大改革が求められていることが浮き彫りになった検討会であった。前回の検討会から今回の検討会までの開かれていた作業チームの議論は、伊澤構成員が指摘するように病床転換のための作業チームの様相であった。
厚労省がこれらの意見を真摯に聴くのであれば、長期入院を生み出さないこころの健康を守る方策の検討、抜本的な精神科医療改革に向けた検討、家族依存の現在の支援のあり方を見直し、地域で障害のある人の生活を支え、権利を守る仕組み、社会で支える仕組みを検討していくことになろう。また、障がい者制度改革推進会議総合福祉部会でまとめられた骨格提言も今回の検討事項の多くにすでに具体的な制度の提案を行っていることを思い出してほしい。
(増田一世)

 

病棟転換型居住系施設について考える会
stopbttk@yahoo.co.jp
6月26日(木)は、みんなで日比谷野外音楽堂(東京都・日比谷公園内)へ!!
《手話・要約筆記あり》
この『速報』は、複写、転送、転載、大歓迎です。ご自由かつ積極的にご活用ください。

 

6・26『速報』№07(20140620)_ページ_1 6・26『速報』№07(20140620)_ページ_2

 

6.26緊急集会速報No.6

生活をするのは普通の場所がいい
STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!
6.26緊急集会
速報
第6号(2014年6月19日)
発行:病棟転換型居住系施設について考える会

6・26『速報』№06(20140619)
《厚労省》長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会
「取りまとめ」の強行ひとまず回避
7月1日へ延長
6月17日に開催された本検討会は,これまで以上に多くの傍聴者が詰めかけ,この問題への関心が広がっていることがわかった。冒頭福島県のあさかホスピタルにおける地域移行の試みが紹介され、その後本検討会における(取りまとめ)(案)について、事務局から説明があり、討論が行われた。(取りまとめ(案)本紙2~8ページ)。
詳細は、後日示される厚労省による議事録に譲りたいが、印象に残った発言を紹介したい。
「医療の方向性を明確にすることは必要だが、病床を転換し住まいにすることは反対する。また、訓練は病院の中ですることと地域ですることは違う。地域でやることが大切。長期入院の人をつくらないこと。また、家族への支援も含め、本人・家族の生活を支えるシステムを」というみんなねっとの良田かおり構成員の発言。
「長期入院者の地域移行に向けた方策を議論が不十分。本検討会は精神科病院の事業移行の検討会になった。取りまとめ案の前半は、『検討する』という末尾で終わっている項目が多く、弱い」と全国精神障害者地域生活支援協議会(あみ)代表の伊澤雄一構成員。
「20万人いるという長期入院者が年間5万人退院しているが、新たに入院している人が5万人いる。新たな長期入院の発生を防ぐことができない全体状況がある」「入院時の入口の問題をきちんとすること、長期入院を未然に防ぐために1年未満の入院者を地域移行の対象とすること」と急性期医療の立場から千葉県精神科医療センターの平田豊明構成員が発言。
「集約して不要となった病棟は削減する、と書くべき。空いている病棟があれば、入れてしまう。地域での暮らしの場をつくることが原則だが、退院の意思をもたない人をどうするのか。デリケートな問題」と毎日新聞論説委員の野沢和弘構成員。
精神医療サバイバーの広田和子構成員は、「病床転換のための費用が用意されていると言われているが、どうか」と厚労省に問いかける。(厚労省からは、904億円の基金は、精神障害に特化されたものではなく、具体的には例示をしているだけ。病院の建物設備につういては、この検討会で審議中と)。
「全国精神保健福祉センター長会でアンケートを行ったが、病棟を転換し住まいにということはよろしくないという意見が多い。現状のグループホームの設置基準(入所施設、病院の敷地外であること)は守るべき」と精神保健福祉センター長会田邉等構成員。
「社会的入院は社会の問題によって起こっている。病院の問題ではない。病院が改革できることは少ない。一方で、この国にはお金がない。財源がない。GH、公営住宅お金がかかって仕方がない。ある資源は使い倒していこう」と青南病院院長の千葉潜構成員。
「すでに生活の場となっている病棟は、何らかの施設にしないと矛盾は解決しない」と伊豫雅臣構成員(千葉大学大学院)。

議論が尽くされていないと次回7月1日18時~20時に検討会の開催が座長から告げられた。

 

第3回 長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会
平成26年6月17日(火)
資料1-1

長期入院精神障害者の地域移行に向けた
具体的方策の今後の方向性
(取りまとめ)(案)

~目次~
《本編》
1.総論
(1)精神障害者の地域移行及び入院医療のこれまで及び現状
(2)長期入院精神障害者の地域移行及び精神医療の将来像
(3)将来像実現のための病院の構造改革
(4)その他
2.患者本人に対する支援の具体的方策の方向性
ア-1 退院に向けた意欲喚起
(1)病院スタッフからの働きかけの促進
(2)外部支援者等との関わりの確保
ア-2 本人の意向に沿った移行支援
(1)地域移行後の生活準備に向けた支援
(2)地域移行に向けたステップとしての支援
(3)外部支援者等との関わりの確保【再掲】
イ 地域生活の支援
(1)居住の場の確保
(2)地域生活を支えるサービスの確保
(3)その他
ウ 関係行政機関の役割
3.病院の構造改革の方向性
(1)病床が適正化され削減されるまでの間、地域移行支援機能を強化する方策
(2)病床の適正化により将来的に不必要となった建物設備を有効活用する方策

《概要編》※本紙では省略
概要① 長期入院精神障害者の地域移行の流れと主な方策
概要② 構造改革によって実現される病院の将来像(イメージ)
概要③ 地域移行支援を強化して行う病床を利用する精神障害者の地域移行に向けた具体的方策

長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策については、平成26年3月以降、●回の検討会、●回の作業チームで議論を重ねた。そのポイントは以下のとおり。

1.総論

(1)精神障害者の地域移行及び入院医療のこれまで及び現状
○平成16年9月に策定した「精神保健医療福祉の改革ビジョン」に基づき、様々な施策を行ってきたが、精神科入院医療の現状は以下のとおりであり、依然課題が多い。
・精神病床の人員配置は、医療法施行規則(昭和二十三年厚生省令第五十号)上、一般病床よりも低く設定
・1年以上の長期入院患者は約20万人(入院患者全体の3分の2)
・長期入院患者は減少傾向だが、65歳以上の長期入院患者は増加傾向
・死亡による退院は増加傾向(年間1万人超の長期入院患者が死亡により退院)
○こうした中、精神障害者の地域生活への移行を促進するため、平成25年6月に成立した精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律(平成25年法律第47号。「改正精神保健福祉法」という。)により、以下を実施。
・良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供に関する指針(以下「指針」という。)を定め、急性期の精神障害者を対象とする精神病床においては医師及び看護職員の配置を一般病床と同等とすることを目指すことを記載
・指針において、新たな入院患者は原則1年未満で退院する体制を確保することを記載
・医療保護入院者を中心とした退院促進のための取組を精神科病院の管理者に義務づけ
○また、第4期障害福祉計画(平成27~29年)に係る国の基本指針において、1年以上の長期在院者数に係る減少目標等を設定。

(2)長期入院精神障害者の地域移行及び精神医療の将来像
○指針においては、長期入院精神障害者の地域移行を更に進めるための地域の受け皿づくりの在り方等の具体的な方策の在り方について、引き続きの検討課題とした。
○これを受け、以下を基本的考え方としながら検討会で議論を行った。
・長期入院精神障害者本人の意向を最大限尊重しながら検討する。
・地域生活に直接移行することが最も重要な視点であるが、新たな選択肢も含め、地域移行を一層推進するための取組を幅広い観点から検討する。
○検討会においては、以下を長期入院精神障害者の地域移行及び精神医療の将来像とした。
・長期入院精神障害者の地域移行を進めるため、本人に対する支援として、病院スタッフからの働きかけの促進等の「退院に向けた意欲の喚起」、地域移行後の生活準備に向けた支援等の「本人の意向に沿った移行支援」、居住の場の確保や地域生活を支える医療の充実等の「地域生活の支援」を徹底して実施
・精神医療の質を一般医療と同等に良質かつ適切なものとするため、精神科救急・急性期について一般病床と同等の医師等を集約し、地域生活を支えるための医療を充実するとともに、回復期及び重度かつ慢性の症状を有する精神障害者の病床についてはそれぞれその機能及び特性に応じた人員配置及び環境を整備
○長期入院精神障害者本人に対する支援の具体的方策の方向性については、2.のとおり

(3)将来像実現のための病院の構造改革
○(2)の将来像のうち、精神科救急・急性期への医師等の集約と回復期の精神障害者及び重度かつ慢性の症状を有する精神障害者に対するそれぞれの機能と特性に応じた重点的な治療体制の構築並びに地域生活を支えるための医療の充実に向け、将来的に不必要となる病床を削減し、精神病床を適正化する病院の構造改革が必要。
○病院の構造改革の方向性については、3.のとおり。
○構造改革のためには、併せて、必要な医療に人員と治療機能を集約できる財政的な方策が必要。
○なお、2.と3.については、2.により長期入院精神障害者の地域移行を進めるとともに、その後の地域生活を維持、継続するためには、3.による地域生活を支えるための医療の充実を図る構造改革が必要という関係にある。

(4)その他
○国は、第4期障害福祉計画に係る基本指針等に基づき、長期入院精神障害者の地域移行が計画的に推進されるよう、都道府県で人材育成の中核となる官民の指導者を養成するための研修を行う等の措置を講ずる。併せて、長期入院精神障害者の地域移行方策及び病院の構造改革の効果的な実施手法について、検証する。

2.患者本人に対する支援の具体的方策の方向性

○患者本人に対する支援については、以下の地域移行の段階ごとに議論し、まとめた。
ア 退院に向けた支援
ア-1 退院に向けた意欲の喚起
ア-2 本人の意向に沿った移行支援
イ 地域生活の支援
ウ 関係行政機関の役割

ア 退院に向けた支援

ア-1 退院に向けた意欲の喚起

(1)病院スタッフからの働きかけの促進
① 病院スタッフの地域移行に関する理解の促進
・病院スタッフが、精神障害者の地域生活の実際を体験すること等を含めた地域移行に関する研修を当該地域管轄の保健所、外部の支援者、ピアサポーター等との協働により実施することを検討する。
・医師、看護師等の教育現場において、教員・学生等が精神障害者の地域移行の重要性について理解を深めるよう、情報提供を行う。
また、医師、看護師等もその重要性について理解を深めるよう、卒後の研修について検討する。
② 退院意欲の喚起を行うことができる環境の整備
・指針に沿った病床機能の分化を進め、病床の地域移行支援機能を強化する。
・医師、看護師等の地域生活を支えるための医療への移行について、検討する。

(2)外部の支援者等との関わりの確保
① ピアサポート等の更なる活用
・ピアサポートの活用状況について、これまでの予算事業での実績等から検証を行う。その際、併せて、ピアサポーターの育成や活用のための仕組みも検討する必要がある。
・入院中の精神障害者が本人の意向に沿った形で、ピアサポーターや、外部の支援者等と交流する機会等が増加するよう、病棟プログラム、作業療法への参加、交流会の開催等の在り方について検討する。
② 地域の障害福祉事業者等の更なる活用
・行政事業レビューで廃止となった地域体制整備コーディネーターについて、これまでの実践内容や実績の再評価を行い、地域体制整備の在り方について検討する。
・退院の意思が明確でないために個別給付ができない状態からの地域移行支援の活用について検討する。
③ 関係行政機関の役割
・改正精神保健福祉法に基づく退院後生活環境相談員の活動及び医療保護入院者退院支援委員会の実施状況や地域援助事業者の活動状況について、施行後の実態調査により、把握する。
・保健所と市町村に地域体制整備のコーディネート機能を置き、「保健所及び市町村における精神保健福祉業務運営要領」に位置付ける。
・都道府県・保健所等、市町村による入院患者の実態把握を促進し、都道府県及び市町村において、必要サービス量を見込む際の参考とすることについて検討を行う。
・非自発的入院について、保健所及び市町村担当部署は継続的に関与し、退院後生活環境相談員及び地域援助事業者等と協働し、地域移行支援を担うよう努める。
④ その他
・精神科病院の社会に開かれた環境(見舞い、外出をしやすい環境等)の整備を推進する。

ア-2 本人の意向に沿った移行支援(本人の状況に応じた移行先への「つなぎ」機能の強化)

(1)地域移行後の生活準備に向けた支援
・精神科病院は、身体的機能も含めたアセスメントを行い、本人の意向に沿った支援計画を作成する。
・身体的なリハビリテーションが必要な場合は対応する。
・精神障害者の意思決定及び意思の表明の支援について、情報提供や関係作りなど外部からの関わりとともに、院内における対応の在り方を引き続き多様に検討する。
・入院中の精神障害者が、入院中から精神障害者保健福祉手帳等の申請や障害年金の受給に向けた支援、社会福祉協議会の日常生活自立支援事業や成年後見制度を活用するための支援、退院後に利用可能な障害福祉サービス、介護保険サービスについて検討と準備(障害支援区分認定、要介護認定を含む支給決定の申請の推進等)ができるよう、取組を進める。
・地域生活を体験する機会の確保が促進されるよう病院、地域移行支援事業者による支援の在り方を検討する。

(2)地域移行に向けたステップとしての支援
・入院中の精神障害者に対する金銭管理を含めた生活能力の訓練の在り方について検討する。
・このほか、退院後生活環境相談員等が退院後の地域移行に向けたステップを調整する際、退院する者の状況に応じて障害福祉サービス、介護保険サービスを利用できるように、マネジメントを実施する。

(3)外部支援者等との関わりの確保【再掲】
ア-1(2)の取組を、移行支援においても引き続き実施する。

イ 地域生活の支援

(1)居住の場の確保
次のような居住先が考えられるが、それぞれについて、生活障害・要介護等の状態にある精神障害者の受入れに係る課題解消に向け、どのような施策対応が必要であるかを含め検討する。
① 障害福祉サービス
・グループホーム
※サテライト型住居の活用や、高齢や重度の精神障害者を受け入れているグループホームに精神保健福祉士、介護福祉士や看護師等の専門職が配置できるよう報酬上の評価が必要。
② 高齢者向け住まい
・特別養護老人ホーム
・養護老人ホーム
・軽費老人ホーム
・認知症高齢者グループホーム
・有料老人ホーム
・サービス付き高齢者向け住宅
③ その他
a.一般住宅の活用
・公営住宅の活用を促進する。
・全国で起きている空家問題と連動して、長期入院者の退院支援(高齢・障害・ひとり親・生活保護・DV被害者シェルターなど厚生労働省の政策で必要な居住支援を含む。)で必要とされる居住施設不足の解消を図る。
・障害保健福祉担当部局において、退院後生活環境相談員等に障害者の住まいの確保に係る住宅施策について周知を進める。また、(自立支援)協議会が居住支援協議会と連携し、貸主が精神障害者に住宅を提供する際に必要な情報の提供(一般財団法人高齢者住宅財団による賃貸住宅の家賃債務保証制度の利用を含む。)を行うこと等を通じて、精神障害者の具体的な地域生活の調整を図る。
・一般住宅への入居希望がある場合に、入居が実現できるよう、保証人の確保や緊急時等の対応等を推進する。
b.その他
・生活保護受給中の長期入院患者について、障害保健福祉担当部局と生活保護担当部局との連携強化や直ちに居宅生活が困難な者の救護・更生施設等の活用等による地域移行の促進について、検討する。
・生活保護自立支援プログラムとして取り組まれてきた精神障害者退院促進事業は一定の効果があったことから、改めて福祉事務所等への退院推進員やコーディネーターの配置強化等について検討すべき。

(2)地域生活を支えるサービスの確保
本人の意向に寄り添い、医療と福祉の連携を基盤として、地域生活を支える。
① 医療サービス
・地域定着に効果的な外来医療やデイケア等の在り方について、検討する。
・アウトリーチ、訪問看護等、訪問による医療支援の充実のための取組を進める。
・退院後に介護保険施設に入所した場合も、継続的に病院のスタッフが訪問し、入所継続支援を行うことができるようにする。
・病院と診療所及び福祉の事業所との連携を強化する。
② 福祉サービス
・地域移行後における生活が安定的に維持されるよう地域定着支援の活用を進める。
・居宅介護事業所の職員の精神障害者に対する支援能力向上について検討する。
・短期入所の更なる活用について検討するため、モデル事業を実施する。
・(自立支援)協議会において、必要に応じて、地域移行や居住支援など課題に対応した部会の設置等の働きかけを進める。
・訪問による生活訓練を活用した地域生活支援の在り方について研究事業を実施する。
・どの地域にあっても本人中心の相談支援を確実に実施できる体制づくりに向けて、相談支援専門員の質と量の確保に向けた方策について検討する。

(3)その他
・緊急時を含め、家族が必要としたときに相談を受ける拠点となる機関について検討する。(精神保健福祉センター、保健所、相談支援事業所等)

ウ 関係行政機関の役割

○都道府県・保健所等及び市町村が、PDCAサイクルにより長期入院精神障害者の地域移行を確実に実行していくための推進体制を構築する。
○都道府県・保健所等は、改正精神保健福祉法及び指針の趣旨に基づく医療機関の地域移行に関する取組が効果的なものとなるよう、その取組状況を把握・確認し、必要な支援に努める。
○都道府県・保健所等及び市町村は、ア-1(2)③の取組について実施する。
○都道府県は、精神障害者の保健・医療・福祉・労働に関する施策を総合的に推進するため、関係部署が連携し、組織横断的に地域移行支援を推進するとともに、効果的な人材育成の仕組みについて検討することが必要である。

3.病院の構造改革の方向性

○精神病床については、精神科救急・急性期・回復期の精神障害者、重度かつ慢性の症状を有する精神障害者といった入院医療が必要な患者がいる病床と、急性期等と比べ入院医療の必要性が低い患者が利用している病床とを分けて考えることが必要。
※重度かつ慢性の定義は現在検討中
※身体合併症患者については、病状等が様々であることからその入院医療の在り方については別途検討が必要
※新たな入院患者は原則1年未満で退院する体制整備により、現在の入院医療の必要性が低い患者が利用する病床にはできる限り流入しないことが前提
○病院は医療を提供する場であることから、入院医療については、精神科救急・急性期・回復期の精神障害者及び重度かつ慢性の症状を有する精神障害者に対するもの等に集約することが原則。
○急性期等と比べ入院医療の必要性が低い患者については、2.の各種方策を徹底して実施することにより、これまで以上に地域移行を進める。
○その上で、急性期等と比べ入院医療の必要性が低い患者が利用している病床について、
(1)病床が適正化され削減されるまでの過程において、地域移行支援機能を強化する方策と、
(2)病床の適正化により将来的に不必要となった建物設備を有効活用する方策、について議論し、取りまとめた。
○なお、こうした構造改革のためには、必要な医療に人員と治療機能を集約できる財政的な方策が併せて必要。
○このような方策を進め、病床の適正化により不必要となった病院資源(人員・建物設備)は、精神科救急・急性期・回復期の入院機能、外来・デイケア・アウトリーチ等の機能又はその他の地域生活を支えるための医療機能の充実に向けられることとなる。
○また、第4期障害福祉計画に係る国の基本指針においては、1年以上の長期在院者数について、平成29年6月末時点で平成24年6月末時点と比べて18%以上削減することを目標値としており、併せて、医療計画における精神病床に係る基準病床数の見直しを進めることとしている。
○障害福祉計画に基づく取組や、病院の構造改革の結果、長期在院者数が減少し、精神病床が不要となり、減床した病院があったとしても、別の病院が増床すれば、全体として病床数が減少しないこととなる。そのため、これらの取組の効果を低減させないための方策について検討する。

(1)病床が適正化され削減されるまでの間、地域移行支援機能を強化する方策
病床が適正化され削減されるまでの過程において、当該病床を利用する精神障害者の地域移行をより一層進めるため、以下の方策を検討する。
① スタッフの配置等
・急性期等と比べ、入院医療の必要性が低いことから、医師等の医療スタッフよりも、むしろ地域移行への支援や訓練に必要な職種を厚く配置する。
・病院の管理者及びスタッフ等に、地域移行に関する研修を行う。
② ハード面での方策
・外部との交流を推進する観点から、病院は内外の者が集う場所を提供する。
・病院内設備については、より地域生活に即した形にする。
③ ソフト面での方策
a.外部との交流
・外部との交流を推進し、保健所スタッフ、地域の相談支援事業者、ピアサポーター等が患者と面談を行う機会を提供する。
b.訓練等(地域移行に向けた訓練や支援をいう。)の進め方
・訓練等については、既存の医療サービスの他、既存の福祉サービスについても積極的に活用する。
・計画的な訓練や、退院に向けたクリティカルパスを作成するなど、可能な限り早期に退院できるように支援を行う。
・訓練等の実施場所については、病院外施設を積極的に活用するが、地域における体制整備が不十分な場合は、訓練期間を定める等の条件付きで、院内で行う。
c.訓練等の内容
・訓練等の内容については、食事、金銭・服薬管理等の生活訓練の充実を図り、地域生活への移行を促すものを中心に行う。
・患者自身が病状を適切に把握し、再発を予防する観点から、適切に服薬や通院ができるようになるための訓練等も行う。
・リハビリテーションプログラム(作業療法を含む。)については、地域移行に必要な能力の向上等を図るため、地域住民及び外部の支援者やピアサポーター等と交流する機会の提供や、地域生活の実際的なプログラム(外出を伴う等)等を積極的に行う。
・デイケアが必要な患者については、地域移行を支援する観点から、地域生活を送る患者と同程度に受けられる機会を確保する。
・高齢者等の運動能力の低下が危惧される患者については、通所リハビリテーションの利用等により、運動能力の維持向上を図る。
d.その他
・病院は患者の地域移行を積極的に支援する(経済的な自立、退院後の居住先の選定等)。
・入院中の精神障害者が、退院後に利用可能な障害福祉サービス、介護保険サービスについて検討と準備(障害支援区分認定、要介護認定を含む支給決定の申請手続に対する支援等)ができるよう支援を行う。

(2)病床の適正化により将来的に不必要となった建物設備を有効活用する方策
○病床の適正化により不必要となった病院資源のうち建物設備の有効活用については、病院の経営判断により、医療法等の関係法令を遵守した上で、以下a~c のいずれの選択肢も取り得る。
a.医療を提供する施設等としての活用(精神科救急・急性期病床、外来・デイケア、アウトリーチ、訪問診療・訪問看護等の施設)
b.医療を提供する施設等以外としての活用(居住の場)
※b.の場合、居住の場としては、グループホームのほか、精神障害者以外の人も含めた住まいとして、軽費老人ホーム、認知症高齢者グループホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、民間の賃貸住宅等が考えられる。
なお、医療法人は、基本的に明確に病院と区分した上で、グループホーム、軽費老人ホーム(ケアハウスのみ)、認知症高齢者グループホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅等の設置を検討できる。それ以外の場合は、基本的に明確に病院と区分した上で、病院の開設者と別の者が居住の場として施設を開設する必要がある。
c.医療を提供する施設等以外としての活用(居住の場以外)
※c.の場合、居住の場以外としては、宿泊型自立訓練事業所・短期入所事業所等の障害福祉サービス事業所、介護保険サービス事業所、地域コミュニティのための施設等が考えられる。
なお、医療法人は、基本的に明確に病院と区分した上で、宿泊型自立訓練事業所・短期入所事業所等の障害福祉サービス事業所、介護保険サービス事業所等の設置を検討できる。それ以外の場合は、基本的に明確に病院と区分した上で、病院の開設者と別の者が居住の場以外の施設を開設する必要がある。
○こうした中、a.又はc.については、現行法令に則って適宜活用されるべきものであるが、こうした活用のされ方がより推進されるようにすべきとの意見があった。
○b.の居住の場としての活用については、本人の自由意思の担保、第三者の関与、利用期間の限定等一定の条件の下に認めるべきとの意見が多かった。一方、いかなる条件においても認めるべきでないという意見もあった。

<居住の場としての活用も可との意見>
【活用の前提】
・現行法令下でも、精神障害者に限定せず、精神障害者以外の人の利用を含めた居住の場としての活用は可能。グループホームを含め、精神障害者が居住の場として利用する場合は、権利擁護の観点からも人権侵害や不必要な管理等の行うべきではない制限や規則などを明確にすべき。
※グループホームについては、現行においては、「住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族や地域住民との交流の機会が確保される地域にあり、かつ、入所施設又は病院の敷地外にあるようにしなければならない」とされている。なお、各自治体が地域の実情に応じて条例において別の定めをすることが可能。
【活用の場合に必要な条件】
・本人意向の最大限尊重、契約行為が前提であり、本人の自由意思を担保する仕組みを設けるべき。(入居後も継続的に意向確認すべき)
・精神障害者の入居時は第三者が関与すべき。
・外部との面会や外出を自由にすべき。
・食事、日中活動の場等の自由を担保すべき。
・居住の場のスタッフについて、病院スタッフとの兼務は認めないべき。
・利用期間を限定すべき。
・運営に係る第三者評価を行うべき。
・入居後も本人の意思に沿った地域移行を促すべき。
・地域における居住資源が不足している場合に限定して設置を認めるべき。
・病院が地域から孤立していない場合に限定して設置を認めるべき。
・高齢で介護を必要としている精神障害者向けの支援として検討すべき。
・時限的な施設とすべき。
・構造的に病院から一定の独立性を確保すべき(外階段など)。

<居住の場としての活用は否との意見>
・治療関係という主従関係をベースとした場所に居住の場を作ると、権利侵害が起きる可能性が高い。権利侵害が起きる可能性は厳に回避すべき。
・障害者権利条約から考えて、居住施設は駄目という前提のもと、居住の場以外の議論をしっかり行うべき。
・不必要となった建物設備を居住の場として使うのは、医療による精神障害者の抱え込みの構図である。
病棟転換型居住系施設について考える会
stopbttk@yahoo.co.jp
6月26日(木)は、みんなで日比谷野外音楽堂(東京都・日比谷公園内)へ!!
《手話・要約筆記あり》
この『速報』は、複写、転送、転載、大歓迎です。ご自由かつ積極的にご活用ください。

6・26『速報』№06(20140619)_ページ_1

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2014年6月17日 検討会 取りまとめ(案)

本日の「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策の今後の方向性」検討会の資料として出された、取りまとめ(案)です

資料1-1 取りまとめ案

20140617精神検討会(3) 資料1-2ポンチ絵

何が何でも病棟転換居住系施設をつくろうという意気込み

当事者精神障害者の委員の澤田さんの発言以下さすがに光っている
澤田:病床転換型、これはもう認めないことに決めましょうよと言いたい。メリットが出て来ていない。条件付きの容認ばかり。

 

以下は傍聴メモ

<地域移行検討会まとめ(案)と傍聴メモ>

31分前に更新

 

長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会(第3回)
傍聴メモ 2014年6月17日 (DPI 浜島恭子さんより)
・・・・・・・・・・・・・
※資料1-1(取りまとめ)(案)より抜粋
(2)病床の適正化により将来的に不必要となった建物設備を有効活用する方策 (p.10)
○病床の適正化により不必要となった病院資源のうち建物設備を有効活用については、病院の経営判断により、医療法等の関係法令を順守した上で、以下a~cのいずれの選択肢も取り得る。
a.医療を提供する施設等としての活用
b.医療を提供する施設等以外としての活用(居住の場)
c.医療を提供する施設等以外としての活用(居住の場以外)
・・・
○b.の居住の場としての活用については、本人の自由意志の担保、第三者の関与、利用期間の限定等一定の条件下に認めるべきとの意見が多かった。一方、いかなる条件においても認めるべきではないという意見もあった。
・・・・・・・・・・・・・・・
<事務局>本検討会の議事録は公開されます。関係者からのヒアリング あさかポスピタルにおける地域移行の試み
ささがわプロジェクト さくま、わたなべ平成9年から準備、2002年にNPO法人を立ち上げて、最初は病院の建物を共同住居とした。デイケアと訪問看護ステーションで病院とNPOが連携。2006年自立支援法ができたときに、第二ステージへ。病院に住んでいた方が地域に分散して暮らせるように、24床分のグループホーム・ケアホームをつくった。認知症、合併症の病棟開設。2011年。スーパー救急を30床から60床にした
定少数1978年705床、1999年683床、現在531床。プロジェクトで退院した人の平均年齢55歳、病院で過ごした年、25年。6割は再入院を繰り返しながら、8割くらいは地域生活をしている。地域にいるその人たちの現在の平均年齢67,8歳、いったん再入院するとなかなか退院できない。介護施設には入れない。その方々をどうやってケアするのか。半分はいろいろな形でケアを継続。

年度の収益、NPOを含めて今は2割外来。職員数で割ると地域支援の方の1人当たりの生産性は外来部門が高い。外来はほとんど訪問看護、専門職。年間予算は減っていて、病院としてはH22年をピークに。

外来作業所とかデイケアをつかって治療的なプログラムをさまざまにやっている。
病院とプロジェクトで収支がどうなったか。とんとん。デイナイトケアと訪問看護でやっている。NPO、地域のサポートは赤字だけれども。今病棟にいる人を地域でみたときに、トータルの収益は1/3になる。10何年のプロジェクトで、NPOの方に病院からどれくらい支援したかというと、2億円、年2千万くらい。単体で全体やるのはむずかしい。実際には長期入院の方がアパートでは生活できない。うまくいっているように見える部分もあるが、一体となって病院で支援しながらやっている。地域で、病院とは別の団体として独立した組織としてやる姿勢も大事なので。しかし実際には病院の支援がないと(地域支援のNPOは)成り立たない。

<事務局>資料説明、1-2にポンチ絵。
欠席の山本構成員からの意見を机上配布。

座長:今日は取りまとめとなるので、できるだけ多くの委員の発言を、できるだけ簡潔に、具体的にお願いします。特に総論のところと、2番の患者への支援を最初に。後半の、病院の構造改革の方向性、病床削減の結果の建物の有効活用というところに時間を割きたい。

こもり:取りまとめ(案)良くできている。こもり病院の例を参考に報告します。104床、急性期60床・療養44床。月700万が6000万へ減額。4月から診療報酬の改定で6700万にアップ。1万9000円が急性期に特化することで2000円アップ。さらに4月から精神科特例から急性期の医師配置で6000円アップ。毎月600万の赤字が急性期病院に特化することで月1000円の利益が出た。これを見るように、精神科は利益がでないようになっている。問題点は機能の絞り込みや地域連携が精神科の先生方に信じてもらえなかった。患者さんが先生についている。「俺の患者さん」と、手放すことが少ない。これが地域移行を妨げている。私の病院でも先生方を説得して、改革に着手した。「だまされたと思って、私の言うようにやってみてください」と。最初は「こんな手のかかる患者さん、他で見られるか」と反発あった。実際やってみると、案外スムーズに。一般医療では地域連携が10年20年前から行動変容起こっています。精神科においてもそうなるよう、ぜひこの場をしていただきたい。多くの人が転院せざるをえない。転院?名、?、3名、施設2名、自宅11名(21%)。施設から地域に返すという努力をできるだけしている。

良田:前回出られなくて申し訳なかった。今のお話に関しては、今後の方向性を明確に規定するアピールとしては大事なところ。今までの政策をどういう風に見直して、これからどういう方向性でやっていくのかが大事。空き病床の住居への変更は反対。選択の猶予がないところへ当事者をおいやってしまう。★そこにいればそこに親しむこともあるだろうけれど、病院で訓練するのと、地域に出ていろいろなことを身につけていくことは全然違う。まず地域に出て、身につけていくことを大事にするべき。じゃ、空きベットをどうするかはいろいろ意見が出たと思う。さくま先生の話でも、以降した人半数以上がそこにいる。自立した人14%。何回も何回も施設からどこかに飛び立っていくかはたいへん。最初にどこに定めるかは大事なこと。今まで地域移行が進んでいなかった。いっぺんも費用と使わなかったという意見もある。国の後押しはぜひ入れていただきたい。長期入院の人を作らないと決意して、そのためにはどうしたらいいかを考えるべき。地域移行、アウトリーチに真剣に対価をつけて。急性期医療でもうけるのもいいけれど、それは入院が増えるこということですよね。それは患者さんにとってはいいことではない。地域できちっと医療を行って再発・再入院を避けるようにしてほしい。★特に家族にとっては家族に丸投げされると、また再発・再入院につながってしまう。ここに書いてある相談だけでは、家族になかなか答えてもらえない。家族を支えるシステムに対価をきちっとつけてほしい。

座長:議論が後半に及んでいる。そちらの方にご関心が強いのだろうと思います。全体の総論と2番について発言してください。

伊澤:総論が今朝2時40分に配信されたので、先週末の資料に基づいて発言しています。この検討会の標題、議論が薄く、病院の事業以降の検討会になってしまっている。2の項目で「検討する」という末尾で終わる資料が多い、弱い。言いきってほしい。看護師「卒後の研修」、スタッフに対する情報の提供として必須でいこうという議論あった。ぜひ必須で。ピア・サポート、活動評価と保障の視点大事。5頁案の2、「地域移行支援者・・検討する」意欲を増進するアセスメントする場として有効。個別給のなかで退院試行もできるのだが、それは退院意思のある方向け。ぜひ意欲を喚起することへの対応を。

吉川?:病院スタッフとしては、地域生活を支えるための医療への理解を深めていくことが大切。地域で医療スタッフが研修に積極的に参加できるように。患者が地域で活動するときに、いきなり地域のスタッフと行くのではなくて、最初は病院スタッフが地域の事業所スタッフと一緒に患者と外に出ることで、社会資源の理解を深めることができる。★入院基本料の施設基準の看護料の問題で、なかなか看護者が病院を離れることがむずかしい、そこも考えてもらいたい。

倉橋:保健所協会。関係行政機関の役割、あらたにきっちり書いていただいてたいへん有り難い。内容はまさにやるべきこと。「地域にあわせて予算を適時、適性に措置する」など明示していただいたほうが現状としては実施体制を確実に確保できるということがあります。

?:退院して、自立支援医療を申請する。入院中は申請できない。申請してから2,3カ月かかる。退院するときには取れるようにしていただきたい。介護保険の施設にもし移られるとしたら配慮が必要。生活保護、お金の出所が違ってしまう。市町村のほうでは生活保護の方が退院されて、非常に消極的になるのではないか。医者が石頭でもコメディカルが柔軟だったら連携はできる。コメディカルが自由に動けるように。ご本人さんが自由に自分の意思で医療を信頼して通うのが望ましい。

平田:急性期医療の立場から。2頁、★20万人の長期入院者が年間5万人は退院しているのだが新たに入院している5万人がいて、減らないという認識はぜひ持ってほしい。新たな長期入院の発生を防ぐことができない全体の状況

広田:7頁、患者支援、お見舞客がお見舞いしやすい状態になることが抜けている。ルームシェア、男が捨てられる時代。高齢者と精神障害者が一緒に暮らすルームシェア、認知症予防。年齢差あって結婚すればそれもよし、同性でもよし。どっかの山の中に施設をつくって、ということではなくて。

伊澤:6頁障害福祉サービス、グループホーム。大阪は事前説明なしにした。居住支援審議会、住宅セーフティネット法、まだまだなじみがない。解説も入れて説明を。(文章の流れについて修正を提案)

河崎:病院の構造改革、大きな2番の患者本人、来年は障害福祉サービスの改定にもあたる。地域での財源が必要ということもここのどこかに書いていただいた方が実効性があるものになる。(文章の整理を提案)

長野:7頁、地域包括支援センター入れておく。

中板:医療計画のなか、訪問看護ステーション全国で7000、半分しか精神障害者の受け入れができていない。

座長:それでは後半の議論に。8頁以降を一括して。

野澤:8頁の病院の構造 改革、方向性としては賛成。2つ目の○気になる。「集約して不要になった病棟は削減する」と書いてほしい。最後「削減した病院があったとしても」、心もとない。これはぜひセットで。長期入院者が減ったとしても、世の中には何らかの精神症状があって家族が疲弊しきっている方がたくさんいる。認知症や行動障害のある知的障害者など。空いていれば、入れてしまう。ここは譲れないところ。削減して、それをどうするの?ということ。地域で暮らしの場を作る、それが原則。しかし退院の意思を持たない人をどうするのか、デリケートな問題。誤解されてちゃんちゃんやれれるので。

平田:さきほどの続き。入口をきちっとしなければ長期入院が膨らんでいくだけ。そのためには在院1年未満の患者を地域移行の対象とする。

広田:900億を厚生労働省が病棟転換のために取っていると聞いたが、質問です。今日参議院を通ると聞いている

<事務局>現在、地域医療介護・・・法案が国会で審議されている。精神科の対象事業例、デイケア等の事業へ移行するための整備費。

広田:入所ではなくて、通所型なのね?こういうものを情報として今国会通過中とね。次回出してください。入所は含まれないのね?

<事務局>病院の建物設備をどうするかはこの検討会で話していること。法案とは別に考えていただきたい。

広田:この結果によって病棟転換に使われるんですか?

<事務局>まずこの検討会で決まったことを、二段階で、そのあと厚生労働省で決める。

広田:厚生労働省を信頼していないなかまがたくさんいます。命をかけて病棟転換に反対する人がいる。6月26日、日比谷野音でやる。私は行きません。だから今日防弾チョッキを着ている。28日の反原発と、政権倒れる流れになるかもとみている。

<事務局>かもはら:法案の予算は精神に特化した内容ではない。具体的には例を提示しているだけで、これから具体的に検討を始める。法令上できるものでないと使えない

広田:ずいぶんアバウト、私が財務省なら認めません。

田邉:精神保健福祉センター協会。1年以上の方には退院支援会議が義務付けられていないが、制度は非自発的に限られましたけれども。病床は削減するとなったが、1年以上の新たなニューロングステイを出さない、平田構成員の話。10頁、*の一番下、グループホーム、★協会でも緊急アンケートを行った、病棟転換を居住にということはよろしくないとの回答が多い。地域生活を尊重したやり方でという協会の意見です。

千葉:(文言の訂正提案)。社会的入院、社会の方の問題によって起こっている入院なのであって、病院の方で起こっている問題ではない。病院側が改革できることというのは非常に少ない。一方ではそんなにお金がない。今できることのなかで、グループホーム、公営住宅、法律に合致するようにするとお金がかかってしょうがない。現状の貧しい予算のなかで改革を行うべきでは。

平田:資料。ここに書いてある4類型はおそらく一般病棟、病棟単位ではなくて病床単位のユニット。

伊藤:集約していく病棟、重度慢性も入れたほうがいい。病棟転換「いかなる条件においても認めるべきではないという意見」、選択の自由も大事なのでは。こちらの方に動ける自由。病院側で何らかの改善の可能性も。

伊予:現在既に生活の場になっている。もう病棟ではない。もしそれを「看板の付け替え」反対というのであれば、現状のねじれを容認することになる。もうそれは何らかの施設にしないと、矛盾は解決しません。患者の意欲は、施設になることが外発的動機付けになる。そこで体験を繰り返すことで内発的動機付けになる。ねじれをなくして、段階的に。病棟転換施設はねじれがなくなった施設として、そこで地域へ以降する段階を経る。クロザピンは外来で管理、病棟転換はある程度外来的機能を持つ。再発予防、さまざまな方法で。

座長:15分延長していいですか。次回もう一回いずれにしてもやらないと。

伊澤:地域の支援が徹底的に不足している現状、地域実践の強化が社会的入院の解消の基本です。結論が一定の方向に向けらるようだ。900億、「医政局の予算ですから私たちは知りません」と言われましたが、勘ぐらざるを得ない。前段については検討ばかり、後段については書きぶりがいい。万策尽きての何かじゃないじゃないですかという山本美雪さんの発言、胸に刺さる。

さくま:皆さんの議論は10何年前に55歳平均年齢で退院していただいた方、今その方々高齢化して行き場がない。介護保険施設に入るには介護度が高くないと入れない。福島で2級で68,000円で家賃払って、しかも支援が必要で、それが可能な場があるんですか。地域で生活している人が戻ってくる場が必要、それが病院であってもいい。出ても大丈夫な場所が地域にあるんですか?高齢者住宅とかつくろうと思っているけれども成り立たない。

長野:違和感。訓練。食事なんていうのはコンビニで買えるし、ヘルパーさん入れればいいので。病院外施設をきちっと使える。半年くらいはデイサービスに通っていいですよと、そこでなじんでいく。引き込み型、稼働率が下がったときに密な支援。金銭管理ができないからじゃあここでやりましょうとなってしまう。

田川:スタッフが地域社会資源の知識を持たないと。退院促進にインセンティブがついてほしい。今生活しているからそれは生活の場なんだといわれましたが、長期に入院することで施設病になる。

澤田:病床転換型、これはもう認めないことに決めましょうよと言いたい。メリットが出て来ていない。条件付きの容認ばかり。病院の近くに住んだら安心だという人がいるというが、それは飼いならされているだけ。一般の人で病院の近くに住みたいという意見は聞いたことがない。」

佐久間:いろんな形で訪問看護なりデイサービスを利用してサポートはできる。

良田:長期入院している人の顔が見えない。実際に何を思っているか、調査をしたはず。病院には住みたくないという声が多かった。本人は嫌がっているんだということを尊重すべき。本気で地域移行してはいない。地方でグループホームが空いているところもある。病院で1件も(退院促進事業が?)使われていないところもあって驚いた。家族は再入院を望んでいるわけではありません。再入院をさせない医療をとここで皆さんに決意していただきたい。精神科医療の大転換をしていただきたい。

広田:やっと伊予先生も本音を話出しましたしね。最初からこういう風に話してほしかった。次回まで、皆さん精神病院の療養病棟に入院してみて、そこに一生いたいかどうか考えてみて。(配布資料の解説)

座長:本日の議論で尽くされたとは思えませんので次回の予備日7月1日にもう一度開催します。

<事務局>次回は7月1日、18:00-省内の協議室で

以上

 

 

 

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