2014年6月17日 検討会 取りまとめ(案)

本日の「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策の今後の方向性」検討会の資料として出された、取りまとめ(案)です

資料1-1 取りまとめ案

20140617精神検討会(3) 資料1-2ポンチ絵

何が何でも病棟転換居住系施設をつくろうという意気込み

当事者精神障害者の委員の澤田さんの発言以下さすがに光っている
澤田:病床転換型、これはもう認めないことに決めましょうよと言いたい。メリットが出て来ていない。条件付きの容認ばかり。

 

以下は傍聴メモ

<地域移行検討会まとめ(案)と傍聴メモ>

31分前に更新

 

長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会(第3回)
傍聴メモ 2014年6月17日 (DPI 浜島恭子さんより)
・・・・・・・・・・・・・
※資料1-1(取りまとめ)(案)より抜粋
(2)病床の適正化により将来的に不必要となった建物設備を有効活用する方策 (p.10)
○病床の適正化により不必要となった病院資源のうち建物設備を有効活用については、病院の経営判断により、医療法等の関係法令を順守した上で、以下a~cのいずれの選択肢も取り得る。
a.医療を提供する施設等としての活用
b.医療を提供する施設等以外としての活用(居住の場)
c.医療を提供する施設等以外としての活用(居住の場以外)
・・・
○b.の居住の場としての活用については、本人の自由意志の担保、第三者の関与、利用期間の限定等一定の条件下に認めるべきとの意見が多かった。一方、いかなる条件においても認めるべきではないという意見もあった。
・・・・・・・・・・・・・・・
<事務局>本検討会の議事録は公開されます。関係者からのヒアリング あさかポスピタルにおける地域移行の試み
ささがわプロジェクト さくま、わたなべ平成9年から準備、2002年にNPO法人を立ち上げて、最初は病院の建物を共同住居とした。デイケアと訪問看護ステーションで病院とNPOが連携。2006年自立支援法ができたときに、第二ステージへ。病院に住んでいた方が地域に分散して暮らせるように、24床分のグループホーム・ケアホームをつくった。認知症、合併症の病棟開設。2011年。スーパー救急を30床から60床にした
定少数1978年705床、1999年683床、現在531床。プロジェクトで退院した人の平均年齢55歳、病院で過ごした年、25年。6割は再入院を繰り返しながら、8割くらいは地域生活をしている。地域にいるその人たちの現在の平均年齢67,8歳、いったん再入院するとなかなか退院できない。介護施設には入れない。その方々をどうやってケアするのか。半分はいろいろな形でケアを継続。

年度の収益、NPOを含めて今は2割外来。職員数で割ると地域支援の方の1人当たりの生産性は外来部門が高い。外来はほとんど訪問看護、専門職。年間予算は減っていて、病院としてはH22年をピークに。

外来作業所とかデイケアをつかって治療的なプログラムをさまざまにやっている。
病院とプロジェクトで収支がどうなったか。とんとん。デイナイトケアと訪問看護でやっている。NPO、地域のサポートは赤字だけれども。今病棟にいる人を地域でみたときに、トータルの収益は1/3になる。10何年のプロジェクトで、NPOの方に病院からどれくらい支援したかというと、2億円、年2千万くらい。単体で全体やるのはむずかしい。実際には長期入院の方がアパートでは生活できない。うまくいっているように見える部分もあるが、一体となって病院で支援しながらやっている。地域で、病院とは別の団体として独立した組織としてやる姿勢も大事なので。しかし実際には病院の支援がないと(地域支援のNPOは)成り立たない。

<事務局>資料説明、1-2にポンチ絵。
欠席の山本構成員からの意見を机上配布。

座長:今日は取りまとめとなるので、できるだけ多くの委員の発言を、できるだけ簡潔に、具体的にお願いします。特に総論のところと、2番の患者への支援を最初に。後半の、病院の構造改革の方向性、病床削減の結果の建物の有効活用というところに時間を割きたい。

こもり:取りまとめ(案)良くできている。こもり病院の例を参考に報告します。104床、急性期60床・療養44床。月700万が6000万へ減額。4月から診療報酬の改定で6700万にアップ。1万9000円が急性期に特化することで2000円アップ。さらに4月から精神科特例から急性期の医師配置で6000円アップ。毎月600万の赤字が急性期病院に特化することで月1000円の利益が出た。これを見るように、精神科は利益がでないようになっている。問題点は機能の絞り込みや地域連携が精神科の先生方に信じてもらえなかった。患者さんが先生についている。「俺の患者さん」と、手放すことが少ない。これが地域移行を妨げている。私の病院でも先生方を説得して、改革に着手した。「だまされたと思って、私の言うようにやってみてください」と。最初は「こんな手のかかる患者さん、他で見られるか」と反発あった。実際やってみると、案外スムーズに。一般医療では地域連携が10年20年前から行動変容起こっています。精神科においてもそうなるよう、ぜひこの場をしていただきたい。多くの人が転院せざるをえない。転院?名、?、3名、施設2名、自宅11名(21%)。施設から地域に返すという努力をできるだけしている。

良田:前回出られなくて申し訳なかった。今のお話に関しては、今後の方向性を明確に規定するアピールとしては大事なところ。今までの政策をどういう風に見直して、これからどういう方向性でやっていくのかが大事。空き病床の住居への変更は反対。選択の猶予がないところへ当事者をおいやってしまう。★そこにいればそこに親しむこともあるだろうけれど、病院で訓練するのと、地域に出ていろいろなことを身につけていくことは全然違う。まず地域に出て、身につけていくことを大事にするべき。じゃ、空きベットをどうするかはいろいろ意見が出たと思う。さくま先生の話でも、以降した人半数以上がそこにいる。自立した人14%。何回も何回も施設からどこかに飛び立っていくかはたいへん。最初にどこに定めるかは大事なこと。今まで地域移行が進んでいなかった。いっぺんも費用と使わなかったという意見もある。国の後押しはぜひ入れていただきたい。長期入院の人を作らないと決意して、そのためにはどうしたらいいかを考えるべき。地域移行、アウトリーチに真剣に対価をつけて。急性期医療でもうけるのもいいけれど、それは入院が増えるこということですよね。それは患者さんにとってはいいことではない。地域できちっと医療を行って再発・再入院を避けるようにしてほしい。★特に家族にとっては家族に丸投げされると、また再発・再入院につながってしまう。ここに書いてある相談だけでは、家族になかなか答えてもらえない。家族を支えるシステムに対価をきちっとつけてほしい。

座長:議論が後半に及んでいる。そちらの方にご関心が強いのだろうと思います。全体の総論と2番について発言してください。

伊澤:総論が今朝2時40分に配信されたので、先週末の資料に基づいて発言しています。この検討会の標題、議論が薄く、病院の事業以降の検討会になってしまっている。2の項目で「検討する」という末尾で終わる資料が多い、弱い。言いきってほしい。看護師「卒後の研修」、スタッフに対する情報の提供として必須でいこうという議論あった。ぜひ必須で。ピア・サポート、活動評価と保障の視点大事。5頁案の2、「地域移行支援者・・検討する」意欲を増進するアセスメントする場として有効。個別給のなかで退院試行もできるのだが、それは退院意思のある方向け。ぜひ意欲を喚起することへの対応を。

吉川?:病院スタッフとしては、地域生活を支えるための医療への理解を深めていくことが大切。地域で医療スタッフが研修に積極的に参加できるように。患者が地域で活動するときに、いきなり地域のスタッフと行くのではなくて、最初は病院スタッフが地域の事業所スタッフと一緒に患者と外に出ることで、社会資源の理解を深めることができる。★入院基本料の施設基準の看護料の問題で、なかなか看護者が病院を離れることがむずかしい、そこも考えてもらいたい。

倉橋:保健所協会。関係行政機関の役割、あらたにきっちり書いていただいてたいへん有り難い。内容はまさにやるべきこと。「地域にあわせて予算を適時、適性に措置する」など明示していただいたほうが現状としては実施体制を確実に確保できるということがあります。

?:退院して、自立支援医療を申請する。入院中は申請できない。申請してから2,3カ月かかる。退院するときには取れるようにしていただきたい。介護保険の施設にもし移られるとしたら配慮が必要。生活保護、お金の出所が違ってしまう。市町村のほうでは生活保護の方が退院されて、非常に消極的になるのではないか。医者が石頭でもコメディカルが柔軟だったら連携はできる。コメディカルが自由に動けるように。ご本人さんが自由に自分の意思で医療を信頼して通うのが望ましい。

平田:急性期医療の立場から。2頁、★20万人の長期入院者が年間5万人は退院しているのだが新たに入院している5万人がいて、減らないという認識はぜひ持ってほしい。新たな長期入院の発生を防ぐことができない全体の状況

広田:7頁、患者支援、お見舞客がお見舞いしやすい状態になることが抜けている。ルームシェア、男が捨てられる時代。高齢者と精神障害者が一緒に暮らすルームシェア、認知症予防。年齢差あって結婚すればそれもよし、同性でもよし。どっかの山の中に施設をつくって、ということではなくて。

伊澤:6頁障害福祉サービス、グループホーム。大阪は事前説明なしにした。居住支援審議会、住宅セーフティネット法、まだまだなじみがない。解説も入れて説明を。(文章の流れについて修正を提案)

河崎:病院の構造改革、大きな2番の患者本人、来年は障害福祉サービスの改定にもあたる。地域での財源が必要ということもここのどこかに書いていただいた方が実効性があるものになる。(文章の整理を提案)

長野:7頁、地域包括支援センター入れておく。

中板:医療計画のなか、訪問看護ステーション全国で7000、半分しか精神障害者の受け入れができていない。

座長:それでは後半の議論に。8頁以降を一括して。

野澤:8頁の病院の構造 改革、方向性としては賛成。2つ目の○気になる。「集約して不要になった病棟は削減する」と書いてほしい。最後「削減した病院があったとしても」、心もとない。これはぜひセットで。長期入院者が減ったとしても、世の中には何らかの精神症状があって家族が疲弊しきっている方がたくさんいる。認知症や行動障害のある知的障害者など。空いていれば、入れてしまう。ここは譲れないところ。削減して、それをどうするの?ということ。地域で暮らしの場を作る、それが原則。しかし退院の意思を持たない人をどうするのか、デリケートな問題。誤解されてちゃんちゃんやれれるので。

平田:さきほどの続き。入口をきちっとしなければ長期入院が膨らんでいくだけ。そのためには在院1年未満の患者を地域移行の対象とする。

広田:900億を厚生労働省が病棟転換のために取っていると聞いたが、質問です。今日参議院を通ると聞いている

<事務局>現在、地域医療介護・・・法案が国会で審議されている。精神科の対象事業例、デイケア等の事業へ移行するための整備費。

広田:入所ではなくて、通所型なのね?こういうものを情報として今国会通過中とね。次回出してください。入所は含まれないのね?

<事務局>病院の建物設備をどうするかはこの検討会で話していること。法案とは別に考えていただきたい。

広田:この結果によって病棟転換に使われるんですか?

<事務局>まずこの検討会で決まったことを、二段階で、そのあと厚生労働省で決める。

広田:厚生労働省を信頼していないなかまがたくさんいます。命をかけて病棟転換に反対する人がいる。6月26日、日比谷野音でやる。私は行きません。だから今日防弾チョッキを着ている。28日の反原発と、政権倒れる流れになるかもとみている。

<事務局>かもはら:法案の予算は精神に特化した内容ではない。具体的には例を提示しているだけで、これから具体的に検討を始める。法令上できるものでないと使えない

広田:ずいぶんアバウト、私が財務省なら認めません。

田邉:精神保健福祉センター協会。1年以上の方には退院支援会議が義務付けられていないが、制度は非自発的に限られましたけれども。病床は削減するとなったが、1年以上の新たなニューロングステイを出さない、平田構成員の話。10頁、*の一番下、グループホーム、★協会でも緊急アンケートを行った、病棟転換を居住にということはよろしくないとの回答が多い。地域生活を尊重したやり方でという協会の意見です。

千葉:(文言の訂正提案)。社会的入院、社会の方の問題によって起こっている入院なのであって、病院の方で起こっている問題ではない。病院側が改革できることというのは非常に少ない。一方ではそんなにお金がない。今できることのなかで、グループホーム、公営住宅、法律に合致するようにするとお金がかかってしょうがない。現状の貧しい予算のなかで改革を行うべきでは。

平田:資料。ここに書いてある4類型はおそらく一般病棟、病棟単位ではなくて病床単位のユニット。

伊藤:集約していく病棟、重度慢性も入れたほうがいい。病棟転換「いかなる条件においても認めるべきではないという意見」、選択の自由も大事なのでは。こちらの方に動ける自由。病院側で何らかの改善の可能性も。

伊予:現在既に生活の場になっている。もう病棟ではない。もしそれを「看板の付け替え」反対というのであれば、現状のねじれを容認することになる。もうそれは何らかの施設にしないと、矛盾は解決しません。患者の意欲は、施設になることが外発的動機付けになる。そこで体験を繰り返すことで内発的動機付けになる。ねじれをなくして、段階的に。病棟転換施設はねじれがなくなった施設として、そこで地域へ以降する段階を経る。クロザピンは外来で管理、病棟転換はある程度外来的機能を持つ。再発予防、さまざまな方法で。

座長:15分延長していいですか。次回もう一回いずれにしてもやらないと。

伊澤:地域の支援が徹底的に不足している現状、地域実践の強化が社会的入院の解消の基本です。結論が一定の方向に向けらるようだ。900億、「医政局の予算ですから私たちは知りません」と言われましたが、勘ぐらざるを得ない。前段については検討ばかり、後段については書きぶりがいい。万策尽きての何かじゃないじゃないですかという山本美雪さんの発言、胸に刺さる。

さくま:皆さんの議論は10何年前に55歳平均年齢で退院していただいた方、今その方々高齢化して行き場がない。介護保険施設に入るには介護度が高くないと入れない。福島で2級で68,000円で家賃払って、しかも支援が必要で、それが可能な場があるんですか。地域で生活している人が戻ってくる場が必要、それが病院であってもいい。出ても大丈夫な場所が地域にあるんですか?高齢者住宅とかつくろうと思っているけれども成り立たない。

長野:違和感。訓練。食事なんていうのはコンビニで買えるし、ヘルパーさん入れればいいので。病院外施設をきちっと使える。半年くらいはデイサービスに通っていいですよと、そこでなじんでいく。引き込み型、稼働率が下がったときに密な支援。金銭管理ができないからじゃあここでやりましょうとなってしまう。

田川:スタッフが地域社会資源の知識を持たないと。退院促進にインセンティブがついてほしい。今生活しているからそれは生活の場なんだといわれましたが、長期に入院することで施設病になる。

澤田:病床転換型、これはもう認めないことに決めましょうよと言いたい。メリットが出て来ていない。条件付きの容認ばかり。病院の近くに住んだら安心だという人がいるというが、それは飼いならされているだけ。一般の人で病院の近くに住みたいという意見は聞いたことがない。」

佐久間:いろんな形で訪問看護なりデイサービスを利用してサポートはできる。

良田:長期入院している人の顔が見えない。実際に何を思っているか、調査をしたはず。病院には住みたくないという声が多かった。本人は嫌がっているんだということを尊重すべき。本気で地域移行してはいない。地方でグループホームが空いているところもある。病院で1件も(退院促進事業が?)使われていないところもあって驚いた。家族は再入院を望んでいるわけではありません。再入院をさせない医療をとここで皆さんに決意していただきたい。精神科医療の大転換をしていただきたい。

広田:やっと伊予先生も本音を話出しましたしね。最初からこういう風に話してほしかった。次回まで、皆さん精神病院の療養病棟に入院してみて、そこに一生いたいかどうか考えてみて。(配布資料の解説)

座長:本日の議論で尽くされたとは思えませんので次回の予備日7月1日にもう一度開催します。

<事務局>次回は7月1日、18:00-省内の協議室で

以上

 

 

 



コメント