優生保護法廃止後も退院条件としてパイプカット強制

今こそ、優生手術からの人権回復をめざそう!

国は、強制的な優生手術について検証し、被害者への謝罪と補償を!

昨年7月に起こった相模原障害者殺傷事件は、私達の社会に優生思想と障害者への差別・偏見が根強く存在することを痛感させました。

日本では、「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」ことを目的に掲げた優生保護法のもとで、遺伝病や精神病、知的障害のある人に対して、本人の意思に基づかない強制的な不妊手術が行われてきました。被害者は、公的な統計だけでも約16,500人に上ります。

優生保護法は、1996年に障害者差別にあたる条文を削除して「母体保護法」に改定されました。しかし、優生保護法による差別や人権侵害についての検証も反省も行われなかったばかりか、国は、今も「強制不妊手術は、優生保護法のもとで合法的に行われた。したがって、補償することは考えていない」との態度に終始しています。

相模原事件が引き起こされた背景には、優生保護法の犯した罪に真摯に向きあってこなかった社会、「優生思想は絶対に許さない」というメッセージを一度も発することのなかった国・政府の存在があります。

 

優生手術は憲法違反であり、「性と生殖に関する健康・権利」の侵害

今年の2月22日、日本弁護士連合会は「旧優生保護法下において実施された優生思想に基づく優生手術及び人工妊娠中絶に対する補償等の適切な措置を求める意見書」を公表しました。意見書は、優生思想に基づく不妊手術と中絶の強要は憲法違反であり、被害者の自己決定権と「性と生殖に関する健康・権利」を侵害したと指摘し、国に対し、速やかな実態調査の実施、被害者に対する謝罪、補償等を行うよう求めています。

国連の規約人権委員会(1998年、2014年)、女性差別撤廃委員会(2016年)からも、日本政府に被害者への謝罪と賠償が勧告されています。

国は直ちに優生手術の実態解明と被害者への謝罪と救済を行うよう求めます。

 

優生保護法がなくなった2003年にも、精神障害を理由に不妊手術強要の事例が!

現在、優生手術の被害者として声を上げておられるのは71才になられる飯塚淳子さん(仮名)お一人ですが、その背後には、苦しい体験を心の奥底に秘している多くの被害者がおられるはずです。最近になって、ひとりの親族の方から被害の情報が寄せられました。

さらには、差別条項が削除され、強制不妊手術の規定がなくなったはずの2003年に、精神病院に入院中の男性が、ケースワーカーや担当医、親族らに「パイプカットをしないと、一生入院させておく」と言われ、仕方なく不妊化措置を受けさせられた例も明らかになっています。

 

優生手術についての情報をお寄せください

優生保護法のもとで、不妊手術を受けさせられた方、身近にそのような経験を見聞きした方は、ぜひとも、ご連絡ください。また、障害を理由とした子宮や卵巣の摘出、卵巣への放射線照射、パイプカット等についての情報をお持ちの方は、下記まで、情報をお寄せください。

共同で、人権回復をはかりましょう。

 

優生手術に対する謝罪を求める会

メール:ccprc79@gmail.comTel/Fax:06-6646-3883 (「ここ・からサロン」気付)

フェイスブック:https://www.facebook.com/motomerukai2017/

〒162-0065 東京都新宿区住吉町3-4 ローゼンハイム505 ジョキ内

「SOSHIREN 女(わたし)のからだから」気付(http://www.soshiren.org)

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優生手術について-1



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