市民集会:法制審で語られる「社会内処遇」を考える

市民集会:「法制審で語られる「社会内処遇」を考える」
日時:平成30年4月7日(土)13時半(13時開場)17時まで
場所:霞ヶ関駅B1出口 弁護士会館2階 クレオ(入場無料)

主催:埼玉弁護士会・千葉弁護士会
共催:日本弁護士連合会、関東弁護士会連合会
講師;
内田博文 九州大学名誉教授
「日本型「社会内処遇」の本質と展開について」
水藤昌彦 山口県立大学教授
「司法と福祉の連携における課題」

ぜひ多くの人にご来場いただき、更生保護のあるべき姿について、一緒に考えたいと思います!

【現在検討されている「社会内処遇」~その問題点】
現在,少年法適用年齢引き下げの議論を発端に,法務省では,若年成人ひいては成人一般に対して,刑事手続きの様々な場面で「社会内処遇」(社会内での再犯防止措置)を受けさせるための諸制度の導入が議論されています。
起訴されない人には、従わなければ起訴するぞという威圧の元、捜査機関である検察官が定める再犯防止のための「社会内処遇」を受けさせる。
罰を受けるが刑務所には行かない人(罰金刑,執行猶予)には保護観察をつけやすくする制度を導入し,保護観察中を伴う再犯防止のための「社会内処遇」を受けさせる。
そして,この「社会内処遇」では,対象者を施設に収容し,そこを起点として指導教育を施すといった新たな措置の導入も,議論されています。
法制審で語られる「社会内処遇」は,本人の権利擁護のための福祉ではなく「措置」であり,本人の権利擁護・自立支援ではなく,社会秩序維持のための保安処分,収容主義と親和性があります。人権制約の程度が高い制度であるため,犯した行為に応じた刑罰を科する応報主義,行為責任の観点から許されうるのか,極めて問題があります。

【「社会内処遇」における措置がもたらすもの~司法福祉の変容】
現在も,福祉専門職の有志の方々と,弁護士や司法関係者が協働して,刑事手続きに乗ってしまった人の生活改善や更生支援のための取り組みが行われており,入口支援・出口支援などと呼ばれています。
これまでの「支援」と,現在導入が検討されている「社会内処遇」としての「指導」「措置」は,同じといえるのでしょうか?現在の司法福祉の取り組みが,社会内処遇としての「指導」「措置」に組み込まれたとき,「支援」は,「福祉」であり続けられるのでしょうか?

会場の皆様と一緒に考えたいと思います。




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