精神保健福祉法改悪阻止 国会前座り込み闘争へ

2人なら共謀罪 1人なら精神保健福祉法

〇 日時 2017年6月8日 午前8時半から10時

〇 場所 衆議院第二議員会館前

 

精神保健福祉法改悪案は、措置入院患者の退院後の手厚い支援を看板にしています。

しかしその看板はそもそもの趣旨相模原事件の再発防止という目的により大きく裏切られています

参議院の審議の中で、法説明文書から相模原事件の再発防止という文章は削られましたが、法案本体は全く修正されることなく、さらに附則が改悪され、三年後見直しの検討事項として地域支援の体制が医療保護入院にまで拡大され、その上後見人選任の推進までが書き込まれてしまいました

審議の中で明らかになったようにこの法案では、自治体には全ての措置入院患者の措置解除までの期間に退院後支援計画を作る義務を科せられ、さらに本人に対してその計画に基づいて指導する義務までも科せられます。措置解除で退院する人は全体の2割足らず、1年以上の入院継続は6割となっています。すなわち入院が継続しているというのに、退院後の通院機関や利用する障害者福祉まで決定した計画が立てられることになります。全く非現実的な退院後支援ということです。

しかもこの計画は法案で規定されている精神障害者地域支援協議会に回され、さらに転居しても転居先の協議会に伝達されます。この協議会には警察の参加が想定されています。

法案による退院後支援の充実とは、本人のための本人の望む支援の充実でないことは明白です。

法案の目的は措置入院患者の個人情報を警察に流すことそして地域の精神保健体制の中に警察を正式に組み込むことにほかなりません。

また協議会では措置の運用面とりわけ23条警察官通報の運用の適正化ということも議論され、日常的に行政の精神保健担当部局、地域の支援者・医療機関と警察の意見交換が重要とまでされています。措置の運用のばらつきを是正ということが語られていますが、当然医療機関に対して警察からすなわち治安目的での圧力が強化されることは容易に想像されます。一旦警察に渡された個人情報は一生つきまとうことになります。

オリンピック・パラリンピックを迎える東京は従前より日本一の新規措置入院数(人口比)を誇っていますが、こうした運用がますます強化されさらに全国化することになります。単独のテロが増えたという宣伝は当然この傾向に拍車をかけることでしょう。

本人にこの計画に従う義務はない、拒否できるとされていますが、法条文では一切担保がなく、また、自治体の指導する義務を掲げて専門職に取り囲まれて、何の権利保障もない中、強制入院の脅してのもとで本人は計画を拒否することは不可能です。拒否すれば一切の支援も医療も提供拒否されることになります。もちろん自治体の長の申し立てで後見人がつけられたら、すでに本人は法的主体とはならず拒否も同意も無効化されてしまいます。さらに修正された附則ではこの後見人選任推進が書かれています。すでに参院の審議の中では自民党の自見議員がこの法案で「「議論に出ておりましたような、監督されているんじゃないかというような妄想もこれも一つの病気の症状でありますので、ここは一貫してみんなでサポートしているんだというメッセージを送っていただきたいと切に願っております」とまで断定し精神障害者の意志の無効化が語られています。

自傷他害のおそれ(他害には名誉毀損も侮辱も含まれています)のみを要件に精神障害者であれば人身の自由を奪うことができるという、保安処分体制である措置入院制度はそもそも撤廃しかありえません。日本が批准した障害者権利条約は法のまえでの平等を求め障害者の障害を根拠とした一切の拘禁、そして後見人制度の廃止を求めています。

私たちは今こそ法改悪を許さず、障害者権利条約の完全履行に向け闘い続けることを私たちはここに宣言します。

心神喪失者等医療観察法(予防拘禁法)を許すな! ネットワーク

連絡先 東京都板橋区板橋2-44-10ヴァンクール板橋203号 北部労法センター気付

Fax:03-3961-0212

電話 080-1036-3685 メールnrk38816(@)nifty.com(山本)(@)を@に変えてお送りください

国会会期延長という話もあり、まだまだ衆議院での精神保健福祉法白紙撤回への闘いは続きます
ぜひ多くの方のご参加を

 



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