全国「精神病」者集団ニュース 2005年2月号

2005年2月発行の「ニュース」抜粋です。 一般定期購読は有料(年6回程発行1年分5000円)です。(会員の購読は送料も含めて無料となっております。)

全国「精神病」者集団
ニュース


ごあいさつ

春の兆しが感じられる季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。この時期特有の不調に苦しんでおられる方も多いのではと案じております。

国家が福祉から撤退してすべて「保険福祉」に様変わりさせようという流れの中で、障害者自立支援法が2月10日に閣議決定国会上程されました。これを認めれば、生活保護すらなくなり、私たちの生存権そのものの否定、「自己決定による尊厳死」しか道はないとうことになります。グループホームで現在生活保護を受給している人も、今回自立支援法に伴い変わる生活保護法で、受給そのものができなくなる可能性もあります。昨年来厚生労働省前で台風もみぞれにもめげず障害者の闘いが続いています。「障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動」実行委員会(全国自立生活センター協議会内〒192-0046 東京都八王子市明神町4-11-11-1F)は現在賛同団体賛同人を集めています。ぜひご参加を。

(略)

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北から 南から 東から 西から


(略)


各地の皆様へ

愛知 大野萌子

2月は「光の春」といわれるように、陽光はすでに春の予感に満ちています。

皆様方は各地でそれぞれに「心神喪失等医療観察法」反対の闘いに取り組まれておられる事と推察します。名古屋では「東海北陸ブロック」として、東尾張病院が、その指名をされています。

名古屋守山区の住民の「差別的な反対運動(キチガイ=危険と反対し、・・・代替案で三重県の榊原病院を指名している・・・厚生省への申し入れ書」と、隣接する尾張旭市は、住民の設置反対「署名17.000名」が厚生省に提出」され、現在は着工延期となっています。

私達は単に「観察法施設の反対」でなく、精神医療の開放化を逆流させる問題として強い意志で「東尾張病院設立反対闘争」を行なってきました。

住民とは「寄ってたつ場」の違いがあり、私達の反対は「人権問題」として、施設着工は断念させるべきものと考えています。

そして重要な事は、東尾張病院は「着工延期」というだけで、政府各省庁は東尾張病院の着工を断念していないことです。

厚生労働省は、今後も住民への「説明会」を持つと息まいていますが、これは絶対にひいてはならない「人権問題」で常に切迫感を持って闘いの継続性の中におります。

また、一方ではあと一ヶ月後に「愛知万博」が控え、精神障害者への弾圧は必死と思います。

すでに「ブルーシートを居宅としたホームレス諸君」を、名古屋市は何の生活保障もせず追い出す「強制代執行」を平然と行いました。

こうした無謀な事が許されてはならないと考えています。

これら居住権の侵害は、憲法25条に抵触する無謀な行為であり、それらを平然と行なったのは、ホームレス小屋が「愛知万博」の会場までの通路にあたるだけの理由です。

また、今月17日に常滑沖に設置した「セントレア」が開港され、そこから「愛知万博」への直線道路に近い赤堀さんの居宅も当然弾圧の対象になる可能性があります。

現在の名古屋市はまるで戦争状態である申し上げることができます。

そうした状況下でも、東尾張病院には設置を断念するよう、病院当局院長宛に「抗議・請願書」を提出します。「0の会事務局」と「笹島日雇い労働組合」の連名です。

状況をお知らせするとともに、「愛知万博」の期間中、皆様方には弾圧に抵抗する私達当事者にご支援をお願い申し上げます。


抗議・要請書

舟橋龍秀東尾張病院長、貴方は2003年6月17日公布された「心神喪失者等医療観察法(以下「観察法」と呼ぶ)の施設設置を受け入れ、その設立に積極的な姿勢を示しておられます。

私達0の会事務局は、この「観察法」施設設置は精神障害者の差別と予断で成立している「人権問題」と判断し、到底容認することはできません。

以下その理由を述べますので、即刻「観察法施設」の受け入れを断念し、それを政府各省庁に返上されるよう、ここに強く要請いたします。

「観察法」は罪刑法定主義を否定するもの

「観察施設」は、「重大な他害行為を行なった(放火・殺人・強姦・傷害・強制わいせつ・強盗等とその未遂を含む)」といわれる触法精神障害者を「再犯のおそれ」で予防拘禁・永久隔離をも辞さない不当なものです。

いかなる犯罪も、刑法の理念(罪刑法定主義)に基づき、予防拘禁など決してあってはならないことです。

その上、精神障害者の再犯はきわめて少なく、予防拘禁するべき根拠はどこにもありません。

とりわけ憲法34条の「抑留・拘禁に対する保障」を精査され、「観察法」の不当性を「違憲立法」と断じる私達の批判に耳を傾けてください。

医師として即刻その問題性に気づいてくださるようお願いいたします。

差別の強化と固定

それに引き換え、この「観察法施設設置」は「精神障害者=危険で違法行為を犯しやすい者」のデマゴギーを再生産し、さらに精神障害者への差別と偏見を煽り、拡大し続けるでしょう。

守山区ならびに尾張旭市の住民の反対論議は、まさにその証左ではありませんか。

この「観察法」の立法趣旨は「社会復帰の促進」を主張しながら、一方において、その差別強化された社会へと対象者を退院させるものです。

そして、「観察法」は、精神障害者全体を「危険な人間たち」と、更に差別に追い討ちをかけるものであります。私達はそれを怖れます。

医師として、早くその矛盾に気づいてください。

また、現在「裁判員制度」の導入が目前に迫っています。

一般市民感情の「精神障害者=危険」は、裁判の拙速性と相まって「触法精神障害者」に重罰化が求められると予想されます。

司法精神鑑定のデマゴギー

「観察法」では、裁判官と精神科医師の合議で、入所決定がなされますが、しばしば観られる刑事法廷での精神科医師の鑑定者証言がいかなるものかその実際に触れてみます。

そこでは、「精神分裂病(現在は統合失調症)は生来的に異常」と根拠のない証言が堂々と述べられています。それらをご存知ですか。

これらの犯罪精神医学に依拠し、永久隔離をも行なう「観察法」は言語道断と私達は強く主張します。

実際に元無実の死刑囚赤堀政夫さんの「精神鑑定結果」が、フレームアップの根底を支え、死刑確定囚に陥れた事実とその歴史を正しく理解されるよう求めます。

通算6ケ月を要した「精神鑑定書」に見られる医師の差別性と精神障害者像をそこから汲み取る事ができるでしょう。

「観察法」施設とソフト面の問題

現在、「観察法実施」に関連する精神科判定医師48名・精神保健参与員は46名(東海北陸ブロック)が推薦され、すでにその名簿は最高裁判所等に送付されていると聞いています。

そうしたソフト面での急進的な取り組みに対して、奈良県は、「本人の同意と承諾なしでは個人情報の提供はできない」と拒否したと聞いています。

これらは保健所等のサービス機関の当然の姿勢であり、見識ある立場表明と私達は支持いたします。

0の会では現在すでに「ヘルパーに生活情報を握られている」

また、「保健所の個人情報開示があれば、人権侵害で救済を申し立てる」あるいは「保健所・社会協議会・病院のPSW等には情報を漏らさない」と騒ぎ立てたり、また生活状況を隠蔽する当事者もあり混乱を極めています。

個人情報開示に敏感な反応を示す一部会員の姿を貴方は想像できますか。触法精神障害者のフレームアップはいともたやすく、それを怖れてのことです。

無論「個人情報の開示」は守秘義務違反で「刑法134条」に該当、精神科参与院は処罰規定の中にいるものと私達は認識しています。

具体的フレームアップ

1979年、愛知県で天皇参加の「植樹祭」がありました。

当時、全国「精神病」者集団の事務所は名古屋にあり、個人M・ Oの私宅兼事務所になっていました。

ところが、その事務所が同年5月28日から6月1日まで警官数十人に取り巻かれ、食事もとれず、また、出勤するM・Oは覆面パトカーに追跡、尾行される大弾圧を受けています。

無論、当事者M・Oは天皇の来県することも植樹祭も全く知らない状況下のことでした。

後日、調査で判明したのは、何者かによって「天皇・仲谷(当時の愛知県知事)爆殺するぞ・・・0」とサインした葉書が、愛知県県会議員全員に送付されていたのです。

それらを根拠に愛知県警の「過剰警備」がなされたと判断ください。

ちなみに、県議に舞い込んだ葉書のサインが「オオ」でも「ゼロ」でも私達には全く身に覚えがなく、それが仕組まれた罠であったと後日明らかになりました。

警職法では「何かが起こる怖れで過剰警備」する体質があり、フレームアップは誰にでも行なわれる可能性があり、安易に「刑事事件の未遂者になりうる」ことをご理解いただけたでしょうか。

「観察法」では「未遂者」も施設入所の対象者になりうることはご存知のとおりです。警察の体質も容易に想像できましょう。

私達は、「愛知万博」でも、弾圧の対象にされるのではないか?と、常時警戒し、戦々恐々としています。

金で買った法律に追従いまから十数年前、岩手県県立病院・北陽病院の精神障害者「Y・I君」は、散歩中脱院し、農道に停車していた車を奪って逃亡、横浜でキャリア警視を殺害した事件を起こしました。

その事件をめぐって、殺された警視の遺族から岩手県へ一億3.000万円の民事賠償請求がなされました。

その実際に「日本精神科病院協会」は賠償請求額に驚愕し、病院の存立が危ぶまれると判断、多額の政治資金をばら撒き「観察法」を強行採決させました。

しかも法制審議会の審議もないままの法律です。

このケースは逃亡予見ができず、「医師の診たて違い」であったと私達は理解しています。

医師の「診たて違い」は、何科であろうとありましょう。

そうであれば、医師としては研鑽に励むのが筋であり、この「観察法」を持って逃亡する「日本精神科病院協会」の後押しをなさるのですか。

本末転倒の医師のあり方に厳しく対処なさるべき筋合いのものではありませんか。

精神科は棄民政策の犠牲

しかも、「観察法」に要する資金は、全精神科予算の15パーセントに及び、一般精神科医療の医療費は削減され、一方では「精神保健外来公費負担も削減・一部自己負担」が叫ばれています。

それらの状況は、精神医療がまさに「棄民政策」の真っ只中におかれているものと判断します。

東尾張病院はその棄民政策の片棒を担われるのですか。

精神医療は誰のものですか。舟橋病院長、自らに問いかけてください。

したがって冒頭で申し上げましたように政府各省庁に返上し、国立の病院が反旗を翻らせその追従を拒否するのが、「コンシュウマー患者」への誠実な姿勢ではないでしょうか。

営利を目的とした精神病院経営者と、それに依拠せざるを得ない私達は、貧困な精神医療に辟易としています

舟橋東尾張病院長、勇気と英断を持って、政府各省庁に「観察法施設設立」を返上くださるよう重ねてここに抗議・要請申し上げます。

2005年2月12日

精神病者グループ0の会(ゼロの会)事務局員一同

笹島日雇い労働組合


抗議のお願い

名古屋 0の会 世話人大野萌子

各地の皆様「東尾張病院」への抗議のお願いをします。

第一

郵便番号 463-0004

名古屋市 守山区 大字吉根 字長廻間3248

独立行政法人 国立病院機構 東尾張病院

院長 舟橋 龍秀様

第二

郵便番号 100-8916

東京都 千代田区 霞ヶ関1-2-2

厚生労働省社会 援護局障害保健福祉部

矢島 哲也様

モデル文

私達は「心神喪失者等医療観察法」による施設設立は「精神障害者」の差別を拡大・固定する「人権侵害問題」と認識しています。また、「再犯の恐れ」の隔離収容は刑法の罪刑法定主義にも否定する精神障害者への弾圧と認識しています。

なお、これらの設置でさらに「精神障害者」の医療の貧困を招き一般患者をも棄民政策に陥れるものと判断します。

よって、速やかにこの法案の撤廃と、観察法施設設立を断念くださるよう、ここに強く申し入れを致します。


(略)


尊厳死法案国会に

東京 長野英子

「死んだほうがましな生」に対置されるべきは「死」ではなくて「よりましな生」、「生きていてほしい」「お願いだから死なないで私たち(社会)はこれだけのものを用意するから」といえる社会を作っていかなければなりません。

すでに広島青い芝の会は抗議声明を出しています。私たちもそうした取り組みが必要でしょう。

なお4月に東京では以下の集会があります。

4月集会「尊厳死っ、てなに?」

一度つけた人工呼吸器は外せるの?

「死ぬ権利」は、患者の権利だ!?

末期癌や治る見込みのない患者の延命治療の在り方を検討する「尊厳死とホスピスを推進する与党議員懇話会」(丹羽雄哉会長)が尊厳死の法案化も視野に入れた勉強会を開始しました。(平成17年2月) 尊厳死や治療停止について疑問や意見をもった人たちが集まって、とりあえず思っていることを言ってみるために集会を企画しています。尊厳死問題を肯定的または否定的に思っている方も意見交換の場としてお気軽にご参加ください。

*日 時 : 平成17年 4月16日(土)18:00~21:00

*参加費 : 1千円

*場 所: 大手町サンケイプラザ 会場311号室-312号室

〒100-0004 東京都千代田区大手町1-7-2 電話 03-3273-2257~9

地下鉄・・丸の内線 半蔵門線千代田線 東西線 都営三田線 大手町駅下車 A4・E1出口直結

JR・・東京駅 丸の内北口より徒歩7分

◆ 第一部「 問題点を少々整理するために 」(仮題) 18:00~

中島 孝さん

独立行政法人国立病院機構新潟病院副院長

伊藤道哉さん

東北大学大学院医学系研究科医療管理学分野講師

「重症ALS患者の呼吸器外し、厚労省研究班が是非検討」と報道されましたが・・・。

厚生労働省厚生科学研究費難治性疾患克服治療研究事業「特定疾患の生活の質(QOL)の向上に資するケアのあり方に関する研究」班(H14 年~H16 年)の研究者のおふたりから、これまでのQOL研究で学んだこと、海外の尊厳死事情などのお話をしていただきます。

◆ 第二部「 尊厳死っ、てなに? 」 19:20~

人工呼吸器のユーザをまじえ、会場の皆さんとディスカッションする時間です。

立岩真也さん

立命館大学大学院先端総合学術研究科教授

本日の集会をまとめていただきます。

昨年の冬に刊行された「ALS-不動の身体と息する機械」の著者

安楽死や尊厳死をめぐる自己決定論や制度についての著作多数

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呼びかけ人:「尊厳死ってなに?」実行委員会・・・橋本操(さくら会)/海野幸太郎(さくら会)/立岩真也/大濱真(NPO法人日本せきずい基金)/山本創(難病をもつ人の地域自立生活を確立する会)/川口有美子(さくら会)

お問い合わせはメイルで

aji-sun@nifty.com 川口まで

以下 『東京新聞』『中日新聞』2005/01/03


自公、通常国会に

自民、公明両党は、末期がんなどで治る見込みのない病気の患者が、自らの意思で過剰な延命治療を中止する「尊厳死」を認める法案を次期通常国会に議員立法で提出する方針を固めた。複数の与党幹部が明らかにした。今月中に両党で発足させる「尊厳死とホスピスを推進する与党議員懇話会」で法案化作業を進める。医療技術の高度化や高齢化社会の到来で、延命治療のあり方が問われるようになっている中、国として一定の判断基準をつくろうとする動きは、関係者の注目を集めそうだ。

法案は(1)患者が不治で末期状態となった場合、人工呼吸器などで生命を維持するかどうかを患者自身が決める権利を持つ(2)患者らの意思を受けて過度な延命措置を停止した医師は、法的な責任を問われない-を明記する方向で調整が行われている。

臓器移植法の施行に伴って導入された臓器提供意思表示カード(ドナーカード)と同じように、健康な時に尊厳死を選択する意思を明確にするカードの作成も検討。将来的には運転免許証に尊厳死と臓器移植の意思記入欄を設けることも視野に議論を深める。

与党懇話会は自民党の丹羽雄哉元厚相が会長、公明党の坂口力前厚生労働相が顧問、事務局長は同党の浜四津敏子参院議員が務める。

尊厳死については昨年六月、日本尊厳死協会の呼びかけで超党派の議連が発足、立法化を求める請願書の提出を予定している。与党懇話会は同議連と連携をとりながら、野党議員への賛同を呼びかける。

厚労省の検討会が昨年六月に作成した報告書によると、延命治療の実施や中止の明確な判断基準がなく、終末期医療に悩みや疑問を感じる医師は86%、看護師は91%に上っている。

同省では、これを受けて、具体的な延命治療の手続きや終末期医療のあり方に関するガイドライン作りに取りかかっている。

(メモ)尊厳死と安楽死

尊厳死は不治で末期の患者が自分の意思で人工呼吸器などでの延命措置をやめ、自然な形で最期を迎えること。薬物を使うなどして積極的に患者の余命を縮める安楽死とは区別されるが、法的には安楽死と尊厳死の境界があいまいになっている。このため、尊厳死を求める患者の意向に医師が従って延命治療を中止した際、安楽死として刑事責任を問われるケースも出ている。


窓口から

年金と手帳に関するアンケート結果報告

障害年金と精神保健手帳に関するアンケートにご協力いただきありがとうございました。

調査結果は次ページのとおりとなりました。現在障害者自立支援法案という、国家が障害者福祉から撤退しようとする悪法が国会に上程されています。

これに対する障害者の異議申し立ての連続行動が「障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動」により昨年来取り組まれていますが、1月15日16日の行動に際し自民党を除く各政党との懇談会が開かれ、そこでこの報告書を配布し、民主党との懇談会では発言の機会があったので、すでに電算化された資料であり、ぜひ政府にこの10年間の精神障害者の級別人数を県別に出させてほしい、と各議員にお願いしました。議員さんたちの反応はよかったです。


資料

精神障害者の障害年金と精神保健福祉手帳の級についてのアンケートから

全国「精神病」者集団会員 山本 真理

年金を受給している精神障害者のほとんどは定期的に級の審査を受けており、診断書提出のたびに不安から病状悪化を招くものもいる。ひとり暮らしをしているから1級のはずがないという指導がされる地域もある。1級の人に医療費無料の施策がとられたら、どういうわけか1級から2級に級を下げられる人が多くなったなどという地域もある。級を切り下げられたための自殺者すら出ている。わたしたちは非常に不安定な年金収入に頼らざるを得ない。

生活保護受給者の場合でも3級となってしまうと、障害加算が0となってしまう。障害者ではなくなるのだ。

級別の人数統計すらないので精神障害者の所得保障を論ずる基礎資料すらない。仮に「応益負担」を論ずるなら、基本的な所得保障の実態把握は最低限の条件である。

アンケートの自由記載の内訳

所得に関する内容が約40%であった。次に制度利用のしづらさが33%であった。それ以外は、一桁であった。

具体的な内容

(略)


精神障害者の障害年金と精神保健福祉手帳の級に関するアンケート 資料

2005年2月1日

調査主体 全国「精神病」者集団会員 山本真理

集計協力 精神保健福祉士 生島直人

調査期間 2004年8月22日から12月31日

調査対象 全国「精神病」者集団ニュース購読者 各地患者会 各地精神障害者家族会

精神保健関連団体・施設 他障害も含んだ障害者団体

回収アンケート数 727(無効5)

回収率不明

回収方法 郵送およびファックス

(略)


WNUSP総会決議へのご賛同ありがとうございました。

1月の国連障害者権利条約特別委員会前に、日本政府に提出いたしました。

WNUSP障害者権利条約総会決議 賛同団体

(2004年1月18日 49団体・個人4名 五十音順)

地域患者会・精神保健関係団体 30団体

旭川市精神障害回復者クラブ/あおぞら友の会/あけぼのクラブ/足立精神医療を考える葦の会オアシス/医療法人社団ウエノ診療所地域生活支援センターらしく/うき同志会/うさぎの会/えぶりわん/大阪精神障害者連絡会(ぼちぼちクラブ)/熊本県精神障害者団体連合会/特定非営利活動法人こらーるたいとう/さざなみ会(てんかん本人の会)/精神障害者セルフ・ヘルプグループ仲間会りんどう/精神障害回復者クラブ「虹の会」/全国ピアサポートネットワーク準備会/特定非営利活動法人障害者権利擁護センターくれよんらいふ/特定非営利活動法人さまさま/東京都精神障害者団体連合会/長崎県精神障害者団体連合会/仲間会りんどう/福岡県精神障害者連絡会/福岡県立太宰府病院の処遇困難者病棟を問う会(クイナの会)/精神障害者回復者クラブプラタナス/精神障害者ソーシャルクラブサロンひまわり/宮崎ひまわりの会/めばるの会 /YOUYOU館/ユートピア・サガンズ/陽和病院患者協会/ルーテル作業センターMUGEN

障害者団体 11団体

社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会(Inclusion Japan) /JIL全国自立生活センター協議会/DPI日本会議/特定非営利活動法人いいづか障害児者団体協議会特/定非営利活動法人CIL豊中/特定非営利活動法人障害者自立応援センターYAH!DOみやざき/社会福祉法人日本身体障害者団体連合会(JFDD) /社会福祉法人直方市社会福祉協議会直方市・鞍手郡障害者生活支援センター/日本盲人会連合/ヒューマンケア協会/横浜市オストミー協会

その他 8団体

関西単一労働組合在/日アジア労働者とともに闘う会/山谷労働者福祉会館・活動委員会/死刑廃止・タンポポの会/全国日雇労働者組合協議会・山谷争議団反失業闘争実行委員会/特定非営利活動法人人権オンブズ福岡/とめよう戦争への道100万人署名運動・三多摩連絡会/労働者共闘


全国「精神病」者集団総会開催を

昨年11月に出したニュース号外にあるように現在全国「精神病」者集団事務局員は活動不可能な状態が続いており、全国「精神病」者集団としての組織的活動が困難です。山本は窓口係としてすでに14年にあまり勤めてきましたが、ここ数年は事務局のバックアップもなく孤立した状態が続き苦悩しております。

そこで今年11月に会員が寄り集まって、今後全国「精神病」者集団をどう運営していくのか、そもそも全国「精神病」者集団は何をすべきか、どういう組織であるべきかを討論したらどうかと考えております。

以下を提案いたします。

①11月に東京で2泊3日程度の合宿で討論する。20名程度までは宿泊費を保障することは財政上可能です。

②内容は

1 全国「精神病」者集団とは何か、なにをすべきか、そしてどう運営していくのか

2 全国「精神病」者集団の根源的主張である反保安処分を、今心神喪失者等医療観察法施行を前に問い直し、共有していくことを目的として、全国「精神病」者集団の創立メンバーの1人である大野萌子さんの「反保安処分と精神障害者刑事事件救援(仮題)」というテーマで話してもらい車座になって討論する(ご本人には内諾を得ております)。

以上の提案について皆様のご意見を募集いたします。


心神喪失者等医療観察法 障害者自立支援法案 あれこれ

@新聞報道によると、心神喪失者等医療観察法予防拘禁施設が作られようとしている北陸病院(富山県南栃市)では、この施設での職員確保のため、本来の病棟の病床数を50床減らすとのこと。まるで地上げ屋にでもあったように追い出される患者さんが出てきます。本人の「同意の下」と言うことで賠償金すら出ないでしょう。この施設を受け入れることで本来の精神医療が破壊されるだろうという私たちの予測は残念ながら当たっているようです。

@尾張旭市の反対住民は差別的な意図に基づきなんと東尾張病院総体を移転せよとまで提案しています。下総精神神経センター(千葉市)においても反対派住民がこの施設を「火葬場を引き受けたのにまたこの施設まで引き受けよというのか」という請願を議会に出しています。心神喪失者等医療観察法そのものが「精神病」者差別をあおっている事態は明らかです。

@心神喪失者等医療観察法の施行準備は遅々として進まず。今現在着工できているのは国立武蔵精神神経センターと花巻病院の2つのみであり、7月施行自体が危ぶまれています。

(略)

@心神喪失者等医療観察法および障害者自立支援法関連資料、および情報は以下長野のサイトに随時掲載中です。

http://popup.tok2.com/home2/nagano2/

インターネットをお使いの方はぜひご覧ください。


文通希望

実は自分は、以前の号で、文通希望を依頼したものです。当時は、高齢者(大阪方面)中年お方(東京方面)よりそれぞれ1通ずつ届きました。そのころの自分は非常に落ち込んでいまして、何をするにも億劫で三度の食事をすることすらできませんでした。

そんな生活が1週間ほど続きお返事を出そうと思いましたけれど遅れてしまって大変失礼だと思い出さずじまいでした。

お二人のお名前はもう忘れてしまいましたが、現在は大変悔やんでいます。どうもすいませんでした。紙上をお借りしてお詫びします。

あれ以来の自分はたいしたおちこみもなく、精神状態は安定しております。これからもあのときほどの落ち込みはないと自分自身を確信しています。だから再度文通希望を依頼します。昨今は、携帯や、PHS,パソコンばやりですが、書く楽しみをともに知りましょう。

仲間の皆さん、よろしくお願いします。老若男女、性別、遠近は不問です。

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(略)




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