全国「精神病」者集団ニュース 2015年2月号抜粋

ごあいさつ

 生活保護基準がまた4月には切り下げられる予定であり、さらに住宅扶助と冬季加算の切り下げも進められようとしています。

一方でテロ指定資産凍結法は山本太郎議員たった一人の反対で国会で成立、仮に指定されたら、アパートも借りられないなど一切の市民生活が不可能になる弾圧法です。テロリストに人権なしという発想でこうした弾圧が広がれば、精神障害者の人権など蹴散らされてしまうことは明らかです。 こうした中で病棟転換居住系施設を認める省令が交付されました。

東京ではオリンピックに向けて、精神病院への強制収容や地域からの排除が広がることが予想されます。

厳しい時代です。

全国「精神病」者集団は仲間とともに、この時代を生き延びるための闘いに集中していきたいと考えています。 ニュースを今まで以上に充実させ、仲間の力としていきたいと願っています。どうか皆様各地からの報告その他何でもご投稿をお寄せください。

皆様のご投稿が何より仲間の絆として仲間の力になると考えます

今年もよろしくお願い致します

 

赤堀さんの笑顔


昨年  (2 0 1 3 年)  8 月 2 7 日に、赤堀さんと共に生活をされていた大野さんが亡く なってから、しばらくの問、赤堀さんは、大野さんが亡くなったことを認識していない ように思われるときがありました。

今年(2014年)の 5 月、赤堀さんの 8 5 歳のお祝いの会を、島田事件対策協議会のメンバーが静岡で、行ってくれた際にも、「僕だけが旅行していたら悪 いで、大野さんにおみやげを買って行くJ というのです。「ああ、今日は、大野さんが亡くなっていない日なんだな」 と、そんなときが、ときどき、ありました。

ここしばらくは、そういったこともなくなり、大野さんが亡くなったことを理解して いるように思います。

赤堀さんは、お元気です。

赤堀さんの 1週間は、月・火曜日は自宅で、水曜日はデイサービスで、木・金曜日は 自宅で、土・日曜日はデイサービス(宿泊)で過ごします。自宅で過ごすときは、1 0 時前にヘルパーさんが入り、掃除・洗濯・買い物・昼食をつくります。夕方の 5 時から も、夕食をつくるヘルパーさんが入ります。夜の 1 0 時にもへルパーさんが入札「寝る 前」の薬の確認と室温管理(夏は熱中症、冬は乾燥のしすぎを防ぐ)を行い就寝準備を行います。 赤堀さんは、こういった状態でひとり暮らしをしています。 私は、介護支援者として、月に 2、3回、赤堀さんのところに行き、宿泊しながら、
赤堀さんのお世話をしています。私が宿泊するときには、夜間のヘルパーさんは入りません。

地元に 2 人、赤堀さんの様子を見てくれて、お風呂やカラオケに連れて行ってくれる人がし、ます。木曜日は、そういったレクレーションの日になっています。毎週金曜日は耳鼻科、月に 1度、精神科の受診があります。東京から、折に触れ、赤堀さんの様子を 見に来てくれる人が(私の他に)もう 1人いて、赤堀さんの事実上の後見人の役割をしている弁護士と私たち 2 人で、問題解決を図りながら、ケアーマネージャー・ヘルパーさんといった介護のプロと連携し、地元の 2 人の方を交えて、赤堀さんの生活の質を保つように努力しています。

タイトルに「赤堀さんの笑顔」と書きましたが、赤堀さんに関わる私たちは、赤堀さんの笑顔に、心があたためられ、励まされる体験をしています。ヘルパーさんが「赤堀さん、こんにちは」と家の扉を開けるとき、へルパーさんもにこやかです。 赤堀さんのお宅は、とてもあたたかで、居心地がよく、争いごとがありません。このお宅で、赤堀さんの笑顔が消えてしまわないようにするのが、介護に携わる、私たちの責任と思っています。赤堀さんは、高齢ですが、お元気ですので、皆さま、ご安心ください

 

S

 

神奈川赤堀さんとともに闘う会ニュースより 転載

 



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