2012年3月9日 東京地方裁判所526号法廷 10時10分集合です。 裁判が終わったあと弁護士会で報告集会があります 日弁連会館 5階502号室です。時刻が決まっていないので、 お問い合わせは 以下桐原の携帯電話まで080-6004-6848 地図はこちら 大変、重要な事件ですので傍聴、よろしくお願いします。 佛祥院裁判の傍聴のお願い 茨城県かすみがうら市にある「特定非営利活動法人日本整膚心道学園(通称:佛祥 院)」で約3年間にわたり、自らの意思に反して隔離・収容されたとして、本多さん (東京都大田区在住、52歳、男性)が、2011年9月1日に当該佛祥院を相手取り、 慰謝料などを求める民事訴訟を東京地裁に起こしました。 本多さんの受けた被害は、とても深刻なものです。数年前、民間移送会社と思われる 4人の男がいきなり本多さんの自宅に土足で入ってきて、本多さんのみぞおちに一発打 撃を入れるなり、数人で抑え込み車に乗せ、そのまま佛祥院に閉じ込めました。佛祥院 収容中も、殴る蹴るなどの暴力があったといいます。本多さんは、佛祥院から抜け出す ために信用を得られるように心掛け、歯科受診のため外出する機会を得た際に、抜け出 しました。お金もなく、追われる不安と闘いながら、この裁判に至ったのです。 一方、本多さんのように閉じ込められている人が今もいて、その中には、外に出たい のに出られない人もいることが考えられます。これまでも、佛祥院は、1984年に火災事 故で19人が中毒で入院、10人が軽傷、1985年には集団暴行で一人が死亡、1987年には 火災で3人が焼死するなどの事件を起こしています。1984年の際には精神衛生法違反で 聴取、1987年の際には、院主が書類送検されるにいたっています。 しかし、裁判所は、単に慰謝料を払うように命じて、それで終えようとしています。 慰謝料の支払いが済めば、全てがなかったかのように、再び、隔離・収容と暴力を繰 り返されることになるの では、根本的な問題解決にはなりません。なによりも、仏祥院は、「家庭内暴力、引き こもり、ニート、非行、不登校、薬物依存症、自閉症、夫婦間のドメステック・バイオ レンスのほか、各種の苦悩や問題を抱えたひとびとの相談を受け、お預かりし、更生・ 自立支援を行う」などとしながら、世間から排外されている障害者等の弱者を狙い撃ち し、自立支援と称して人権侵害を続けているわけです。 この裁判から大衆的な取り組みに発展させるべく、皆様には、次の期日の傍聴をお願 いします。 日時:2012年3月9日(金)10:10集合 場所:東京地方裁判所第526号法廷 【呼びかけ人】 太田修平(日本障害者協議会企画委員長/障害連事務局長) 太田隆男(社会保険労務士/すみれ会顧問) 織田淳太郎(文筆家) 桐原尚之(全国「精神病」者集団運営委員/青森県精神障害者連合会事務局長) 小林律子(現代書館季刊福祉労働編集部) 坂根輝吉(全国「精神病」者集団運営委員/京都ユーザーネットワーク代表) 佐々井薫(全国「精神病」者集団運営委員/全国「精神病」者集団岡山支部世話人) 関口明彦(全国「精神病」者集団運営委員/日本病院地域精神医学会理事) 藤井克徳(日本障害者協議会常務理事/きょうされん常務理事) 栗原 豊(潮騒ジョブトレーニングセンター代表) 八柳卓史(HANDS世田谷) 渡辺 乾(連帯労組・成増厚生病院/全国精神医療労働組合協議会政策委員) 添付資料 ◆「意思に反し更生施設に」元収容者が理事ら提訴 (読売新聞 2011年9月2日(金曜日)茨城東13版) かすみがうら市の更生施設「日本整膚心道学園」で約3年間にわたり、自らの意思に 反して収容されたとして東京都大田区の男性(52)が1日、同学園と理事らを相手取り、 慰謝料など約3500万円を求める民事訴訟を東京地裁に起こした。また、男性は「長期 間監禁されたうえ、暴行を受けた」として、理事と職員を監禁容疑で水戸地検に告訴状 を出した。 訴状によると、男性は2006年10月、見知らぬ男4人に自宅から無理やり連れ出され、 同学園に収容された。学園内では常時監視され、「騒げば袋だたきにするぞ」と脅され たという。窓には鉄格子、施設の周囲には鉄条網があり、部屋も外から施錠されたが、 09年9月、司会の診察で外出した際に逃げ出したという。 県庁で記者会見をした男性は、収容された理由について「父の遺産や母の介護を巡り、 兄とトラブルになった」と説明している。学園側は「男性は入所する際、同意書に署名、 押印したうえで共同生活を送っていた。監禁はしていない」と反論している。 また、男性は1日、同学園に収容されている別の男性2人を釈放するよう東京地裁に人 身保護請求を行った。同学園は02年3月、家庭内暴力や引きこもりなどの問題を抱える 人の自立支援を目的に設立されたNPO法人。 ◆寮生3人焼死の「仏祥院」「ズサン設備」立件―院主書類送検 (毎日新聞/夕刊 1988年6月20日(月曜日)全国) 静岡県富士市大淵二四五五の一〇、情緒障害者ら収容の私設精神修養施設「仏祥院」 で昨年二月十一日、寮の一部が、タバコの火の不始末から焼け、寮生三人が焼死した火 災を捜査していた同県警捜査一課と富士署は二十日、同院の合田正院主(六六)=茨城 県つくば市豊里町東光台三の七の七、豊里洗心道場内=が防火管理者の選任届や消防設 備の設置などをせず施設管理者としての義務を怠っていたとして、同院主を業務上過失 致死の疑いで静岡地検に書類送検した。 調べによると、昨年二月十一日午前五時半ごろ、同院東棟一階北側から出火、鉄骨ス レートぶき二階一部三階建て東西両棟合わせて三二三〇平方㍍のうち東棟一、二階計二 八九平方㍍を焼き、カギのかかった「反省室」に閉じ込められていた同県富士市若の宮 町五七五、宮本康孝さん(当時四十一歳)、名古屋市熱田区花表町十七の二〇、徳山博 康さん(同三十二歳)の二人は逃げられず、また二階の寮室にいた滋賀県甲賀市甲賀町 三の一四九二の九、加藤寛尚さん(同二十四歳)は逃げ遅れ、計三人が死亡した。 仏祥院は五十九年五月(当時、仏祥庵)にも火事があり、カギのかかった部屋に閉じ 込められていた寮生十九人が重軽傷を負った。その当時から指摘されていたズサンな防 災設備と建築基準法違反の建物が放置されたままで、同署は合田院主が業務上必要な注 意、管理義務を怠ったとみて任意で取り調べ、現場検証、家宅捜索などをした。 その結果、自動火災報知設備はあったが、受付室の受信機のベルまで電線が接続され ていないなど、みせかけの設備だった。 ◆寮生死はリンチ―富士市の修養施設リーダー格4人逮捕 (毎日新聞/夕刊 1985年7月17日(水曜日)全国) 静岡県富士市大淵の私設精神修養施設「仏祥庵」=合田正さん(六二)経営=内で六 月三十日、精神分裂気味の寮生のAさん(二六)=和歌山県出身=が外傷性ショック死 していた事件を調べていた静岡県警捜査一課と富士署は同庵の「看護人」と呼ばれるリ ーダー格二人を含む寮生四人を傷害致死容疑で逮捕した。 捕まったのは、同庵の看護人、広瀬真吾(三三)岐阜県出身▽同、荒井孝意(五一) =川崎市出身▽寮生、笠井郁雄(三七)=兵庫県出身▽松本勝巳(二〇)=千葉出身=の 四人。 調べによると、同庵東側二階のカギのかかる「反省室」に入れられていたAさんが大声 をあげたり、物を壊すなどして暴れたため、広瀬ら四人は、六月二十五日朝から同二十九 日夜にかけ、反省室前でAさんに代わる代わる殴るけるなどの暴行を加え、布ひもで両手 足を縛って放置し、外傷性ショック死させた疑い。広瀬らは「Aさんが暴れるため、静か にさせようとして殴った」と供述している。 仏祥庵は四十九年に合田さんが創設、五十二年ごろから情緒障害者らを受け入れ始め、 現在も約二百六十人が入庵している。