全国「精神病」者集団ニュース 2001年2月号

2001年2月発行のニュースです。一部のみの掲載となっております。

一般定期購読は有料(年6回発行1年分5000円)です。(病者である会員の購読は送料も含めて無料となっております。)

目録

ごあいさつ

(略)

仲間の著書紹介

  • 『精神病棟の中で』

(略)

保安処分攻撃の動き

(略)

窓口入手資料

  • T警備を紹介したテレビ番組ビデオ

(略)

本の(紹介)

(略)

カンパ御礼


SSKO

全国「精神病」者集団
ニュース


ごあいさつ

(略)

暖冬の予想を裏切り寒い冬でしたが、このニュースがお手元に届く頃はすでに梅の花の時期を迎えておられる仲間もいらっしゃるのではないでしょうか。でも春を喜ぶどころか毎年春先の体調の乱れに苦しんでおられる方もいらっしゃるのではと思います。昔から春愁という言葉があります。この時期に自然界すべてが生殖に向け活発に動き出すと、それに対応できないからだの弱い者は体調を乱すといわれています。それが春愁という言葉だそうです。

この時期を皆さまが無事に過ごされることを切に祈ります。

権力や専門家が私たちをだまそうとするとき、かつては難しい漢語そして今はカタカナ文字が使われます。セルフヘルプグループ、ケアマネイジメント、エンパワーメント、ピアカウンセリングなどなど、訳の分からないカタカナ文字がこの業界に氾濫しています。そして専門家経由で輸入されるこうした言葉は必ず彼らの都合のいいように中味を変えられ、今ある体制補完ないしは強化のために使われていくようです。

11ページの図にあるように、自助組織(患者会)も保安処分体制に組み込まれようとしています。もしかしたら戦前の隣組(今の自治会)のように、お互いがお互いを監視する、あるいは専門家の下請け機関として仲間の強制入院に協力する、そんな患者会が望まれているのでしょうか?

仲間の患者の友情に支えられ、助け合い、精神医療によって奪われ否定された誇りと生きる力を取り戻し、自らを抑圧する差別と闘うこと、それこそセルフヘルプ(自助)の意味です。私たちを抑圧してきた行政や医師はじめ精神医療従事者がセルフヘルプグループの育成するなどというのは、まるで丸い四角というようなものです。せいぜい彼らにできるのはひも付きでない金を出すことだけです。

私たちの求めるものを要求していくのは当然ですが、「それではどうするのだ」などという問いかけは無視して「嫌なものは嫌」と頑固に愚直に拒否を貫いていきましょう。それが自分自身そして仲間の精神医療体験に基づく私たちのセルフヘルプです。

(略)

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(略)


仲間の著書紹介

『精神病棟の中で』

佐藤宏明著 つげ書房新社 刊

二〇〇〇円+税

ご存じの方も多いと思いますが、仲間の佐藤宏明さんが三冊目の本を出版なさいました。

精神病院入院の赤裸々な体験、おつれあいからの拒絶、地域での被差別体験そして長期入院の病友たちへの思い(略)など、前著同様詳細な体験報告の書であり、精神保健福祉法の運用実態暴露の書でもあります。



窓口から


☆保安処分攻撃の動き

日本弁護士連合会は1月26日までに「触法精神障害者」に対する刑事処分のあり方や措置入院制度などについて検討する委員会を設置することを決めた。

さらに12月2日法務省と厚生省は重大事件を起こした「精神障害者」の処遇について合同検討会を発足することを明らかにした。

以下にその検討会の主意書を掲載します。

(HPでは略)



☆窓口入手資料

T警備を紹介したテレビ番組ビデオ

T警備とは精神科への医療保護入院のために家族の依頼で人を精神病院に連れていくサービスを行っている警備会社で、各精神病院などにダイレクトメールを出して宣伝しているところです。

(略)


本の(紹介) (一部略)

  • 『精神医療ユーザーのめざすもの――欧米のセルフヘルプ活動』

メアリー・オーヘイガン著 長野英子訳 中田智恵海監訳

著者はニュージーランドで初めて患者自身による既成の精神医療体制に代 わるサービスを発足させた方。「精神病」者解放闘争の理念および患者会の運営について、実践に基づき論点を整理したとても参考になる本です。

  • 『赤い鳥を見たか ある「殺し屋」の半生』

飯田博久・飯田裁判を考える会著 現代書館 1500円プラス税75円

電気ショックの恐ろしさそしてまるで入念に仕掛けられたワナのような精神医療により、追いつめられていく飯田さんの人生。精神医療告発の書

  • 『精神医療』フォービギナーシリーズ

長野英子著 現代書館 1200円プラス税60円

精神医療の実態そして精神保健福祉法の本質にせまる本です。

  • 「精神保健福祉法の撤廃と精神障害者復権への道」

久良木幹雄著 オープンスペース街発行

精神保健福祉法撤廃、そしてそれに代わる精神障害者復権法の提案

素晴らしい内容です。ぜひご一読を

  • 「オランダTBS資料およびフィンランドの危機サービス資料」

オランダの保安処分TBSの当局側資料、および施設入所者のための案内

フィンランドの1日24時間1年365日の危機サービスのチラシ

英文と邦訳


カンパ御礼

冬期カンパにたくさんの方からご協力をいただきありがとうございました。

カンパに寄せられた一言から

  • 今年もいつの間にか師走になってしまいました。いつも感心していますが、Yさんの活動し続けるエネルギー、パワーは一体どこからくるのでしょうか。私もタフな方ですが、いささか活動にバテてきております。しかし、絆社ニュースを読むたびに元気づけられております。来年もお身体にはくれぐれも注意され、無理せぬようご健闘を祈っております。カンパとして6千円送ります。
  • この病気は閉鎖病棟にいて、カンパでないと郵送できない人もいると思う。また病気で法律を犯されてまで入院して人権無視の人もいると思う。そんな人が安心して暮らせるように、また病気で通院している人にも安心して暮らせる新聞であってほしい。少額ですが送ります。役立ててください。
  • ニュースの編集・発送作業お疲れさまありがとうございます。少しですがカンパです。来年も希望を失わず実りある年になりますようよいお年をお迎えください。
  • 先日新潟県精神保健福祉センター主催の大会で「心のメッセイジ」応募作品に入選して、励尾市にて大会があって発表してきました。
  • バイトしたので餅代送ります。
  • カンパとして送ります。お互いにがんばりましょう。
  • 冬期カンパの呼びかけにお答えして少しですが。
  • カンパです。ニュースいつも楽しみにしています。
  • いつもご苦労様です。大変だと思いますが、楽しみにしています。少しですがつりは不要です。よろしく。
  • 心ばかりのカンパです。厳しい状況が続いていますが、できるところでがんばっていきましょう。
  • 新世紀おめでとうございます。2月号楽しみにしています。
  • 本年もよろしくお願いします。
  • がんばってください。いつも読ましてもらって感心しています。
  • 病者としてお互いがんばろう。ニュース読みやすくなった。
  • お元気ですか? 私は10月9日頃から約3ヶ月の鬱をようやく脱して、また動き始めました。今度は「自分がツブレない」方法、「自分が疲れない方法」でゆるりとやっていきたいです。
  • 領収書はいりません。いつもニュースありがとうございます。
  • 購読料が遅くなりすみませんでした。本年もよろしくお願いいたします。
  • 資料代残りはカンパです。

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