速報第3号 2014年6月14日

生活をするのは普通の場所がいい
STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!
6.26緊急集会
速報
第3号(2014年6月14日)
発行:病棟転換型居住系施設について考える会
NHK[Eテレ] ハートネットTV  大好評!!
60歳からの青春 ―精神科病院40年をへて―
再放送は、6月17日(火)午後1時5分~1時34分

6月10日(火)に、NHKEテレで放映された「ハートネットTV」の『60歳からの青春 ―精神科病院40年をへて―』が大好評です。翌週火曜日が再放送ということですので、見逃した方はぜひともご覧ください。(NHKのホームページから、番組紹介やブログ等を抜粋してご紹介します)

【番組紹介のページから】
3年前の原発事故をきっかけに、およそ40年ぶりに社会に出た人がいます。時男さん(63)。10代の時に統合失調症と診断されて以来、ずっと精神科病院で入院生活を送っていました。ところが、入院していた病院が原発事故で突如閉鎖。入院中から症状は安定しており、十分に地域で暮らすことができることから、現在は群馬県のグループホームで暮らしています。
…(略)…
規則の厳しい入院生活から、地域に出て自由に暮らせるようになった時男さん。いま時男さんは、失われた“青春”を取り戻すかのように、毎日新しい発見の中で暮らしています。どうすれば必要のない入院を減らすことができるのか。時男さんの姿を通じて「社会的入院」の問題を考えます。
番組紹介

【番組プロデューサーのブログ「ハートなブログ」から】
日本では、ひとたび精神科病院に入院すると、退院して社会復帰するのが困難な時代がありました。
今、この時点でも、症状がよくなっているのに病院の他に居場所がなく、長期入院を続けざるを得ないという人たちがいるのです。
いわゆる「社会的入院」と呼ばれる実態です。
ここで一つ、驚くべき事実を紹介します。
先進諸国では、精神科の在院日数は平均20日程度。
症状が落ち着くと、社会に戻り、コミュニティーの一員として、普通に地域で働き暮らすことが当たり前となっています。
しかし―
日本では、精神科病院に入院してそのまま退院できず、1年以上の長期入院を続けている人が、20万人以上もいるのです。
この20万人以上の人たちが、本当に入院が必要なのか、どんな“治療”が行われているのか、「ブラックボックス」でわからない状態が続いてきたのです。
こうした実態は世界的に見ても異常であるとして、1980年代には、国際法律家委員会(ICJ)と国際保健専門職委員会(ICHP)との合同調査団が日本に派遣され、WHOの報告書では、“人権保護や治療の観点からきわめて不十分”と指摘されていました。
しかし、状況はすぐには改善されませんでした。
いま、国は、消費税の増税分で確保した904億円を使って、「精神科長期療養患者の地域移行」を考えています。
地域移行の具体的方策について、専門家や有識者からなる検討会が開かれ、6月17日には、今後の方針が定められる予定です。
しかし、その方針をめぐり、論争が巻き起こっています。
国や病院側は、「社会的入院」を解消するために、新たに「病棟転換型居住系施設」をつくり、ここで、退院とスムーズな「地域移行」を促すとしています。
一方、精神疾患の当事者たちや、地域で当たり前に暮らせる「地域移行」を目指してきた関係者たちは、病棟を住居に転換した施設では、単なる“カンバンの掛け替え”に過ぎず、これまでの精神科病院のあり方の、根本的な改善にはならないと危惧を抱いています。
今年、「障害者権利条約」の批准国となった日本。
本人の意思を置き去りにした「社会的入院」は、権利条約違反です。
これからの日本で、誰もが人として当たり前の暮らしができる社会を、いかにしっかりと作り出していけるか。
世界も注目しています。
こちら

【「出演者インタビュー」から】「精神障害の問題では日本はもはや”周回遅れ”」
岡崎伸郎さん(国立病院機構仙台医療センター精神科部長/精神保健従事者団体懇談会代表理事)
先進諸国では精神疾患への偏見をなくして地域社会で共生することにある程度成功し始めているわけですが、日本はこの問題において周回遅れのランナーとしか言い様がない。私たちはもっと頑張らないといけないなと思いました。
以下全文

【「60歳からの青春 ―精神科病院40年をへて―、に寄せ」から】
山本深雪さん(NPO大阪精神医療人権センター副代表)
(国の検討会で、患者さんの退院の意欲を喚起する、ということが一つのテーマになっていることについて) 私は、それは筋違いの話をしていると思います。
なぜかというと、本人が(退院したいという思いを)表現できないだけ、だからです。
問題はどこにあるかというと、退院を支援しようという、地域側、行政側、医療機関側の意欲。30年近く病院訪問をしてきて、原因はそこにあると実感しています。
退院を支援しようとする仕組み、そこに予算がつかない。グループホームをつくろうとすると住民が反対する、そういったことが繰り返し起きています。
退院支援しようという意欲を起こしてこなかった、そこが問われています。
そうでないと、現状のままずるずるといってしまうのではないか、と心配しています。
以下全文

 

病棟転換型居住系施設について考える会
stopbttk@yahoo.co.jp

 



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