障害者総合支援法 報酬問題について

厚生労働大臣 塩崎 恭久様

 

 

 

障害者総合支援法 報酬問題について

 

2014年1月7日

全国「精神病」者集団

日頃の障害者福祉へのご努力に敬意を表します

さて、昨年来障害者総合支援法の報酬問題の検討が進められていますが、ヒアリング団体の中に精神障害者団体が含まれていません。

一方で精神科病院の経営者の団体である日本精神科病院協会はヒアリングされています。医療のプロバイダー団体は呼び、利用者であり当事者である精神障害者団体は呼ばないというのは重大な誤りであり、差別として抗議します。

以下私どもの要求を簡単にまとめます

 

1 精神障害者がヘルパーを使う場合は家事援助が多いのですが、これについては報酬の低さゆえなかなかヘルパーが見つからないという問題があります。家事援助は精神障害者にとってとても重要であり、療養環境の改善は睡眠の確保や食事の改善にとって大きな意義があり、これにより入院を阻止できている実態があります。

家事援助はいくら、身体介護はいくらという差別をなくすべきで、介助として統一した単価設定にすべきですが、その前に家事援助の報酬を大幅に上げることが必要です。これはみんなねっともヒアリングで述べていますが、これに賛同します。

 

2 キャンセル問題について、精神障害者は病状の波があり、どうしても人と話すことができずに、体調不調なときほど直前のキャンセルをしがちです。このキャンセルによって事業所あるいは介護労働者にしわ寄せがいき、使いづらい謝罪を重ねるなら利用を遠慮しようということになりがちです。精神障害者の障害ゆえに常に謝罪し続けたり、介護労働者や事業所にしわ寄せが行くのは介護支援の名に値しないことになります。

例えば月何時間の契約、ということであれば、それについては直前のキャンセルの場合は保障するなどの報酬上の配慮が必要です。ただでさえ低い家事援助の報酬ゆえ事業所が少ないのに、さらにキャンセル問題があり精神障害者への派遣を躊躇するところさえありうるのです

 

3 地域移行支援・地域定着の報酬について

あまりに単価が安すぎます。

実際に精神病院や施設に行った場合に、その回数に応じた出来高払が必要です。さら遠方の精神病院などの場合は最低交通費がカバーされるべきであり、これも含んだ形あるいは交通費実費が保障される体制が必要です。

とりわけ遠方の施設などの場合は泊まりがけ出張の費用保障も必要です。

現在これらの報酬が低すぎるため事業所がない自治体が存在しています。

地域定着支援についても同様で、専任の人手を確保できる報酬が求められます。

 

 

以上 精神障害者にとって緊急に求められる報酬改善について述べました

 

ご検討よろしくお願いいたします



コメント