「尊厳死」法制化に反対する声明

障害者・高齢者の存在を否定するな!
生命の切り捨て拡大を許すな!!
社会保障削減のための法律に反対!!!
「尊厳死」法制化に反対する声明

私たちは、「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」(「骨格提言」)の完全実現を求めて、昨年10月31日に集会を開いた障害者団体・個人の集まりです。

この集会のスローガンとして私たちは、いのちを選別するな、「尊厳死」法制化反対、を掲げました。「尊厳死」を推進する発想の根底には、人の中には「生きるに値しない生命の状態があり、これを終わらせることが尊厳にかなう」という思想があるからです。これは、障害者の存在と生命を否定する思想であり、これを法制化することについて私たちは断じて容認できません。

ところが、「社会保障制度改革推進法」(2012年8月成立)、「社会保障制度改革国民会議」の報告書(2013年8月)、「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律」(13年12月成立)において、「尊厳死」を推進する内容が盛り込まれました。  そして、具体的な「尊厳死」の法制化については、自民党の尊厳死に関する検討プロジェクトチームが5月にも議員立法として国会に上程したい意向を示しており、超党派の「尊厳死法制化を考える議員連盟」(以下、尊厳死議連)と共に、今国会への法案上程を目指しています。  私たちは、こうした動きに強い危機感を感じ、私たちの思いをこの声明として発表することにいたしました。

そして、すべての皆さんに、「尊厳死」法制化に反対することを呼びかけるものです。

●どのような法案が作られようとしているか
「尊厳死」法制化を推進する国会議員たちが法案化作業のたたき台としているのは、2012年に「尊厳死議連」がまとめた「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案」(以下、議連案)です。この案の中にも、すでに指摘した「生きるに値しない生命」と同じ概念が記載されています。第五条2項は次のように記されています。

「この法律において『延命措置』とは、終末期にある患者の傷病の治癒又は疼痛等の緩和ではなく、単に当該患者の生存期間の延長を目的とする医療上の措置をいう。」

議連案は、この「単に・・・生存期間の延長」された状態にならないように、あるいは、そうした状態を早く終わらせることができるように、「延命措置」の不開始や中止をするためのものです。したがって、この「生存期間の延長」された状態は、「生きるに値しない」という位置づけをしているのです。だから、本来ならば救命医療であるはずのものを「延命措置」と呼んでいるのです。そして、議連案の言う患者の意思の尊重とは、法案の提出理由に示されているように、こうした生命を早く終わらせるための意思の尊重なのです。

さらに、こうした「尊厳死」の政策を広めるために、国や自治体にキャンペーンを行う義務を課し、運転免許証や被保険者証に「延命措置」の不開始や中止の意思を記入させる政策をも支持しています。すでに、運転免許証などに臓器提供の意思を記入するシステムが作られていますが、「尊厳死」の意思を書き込ませることにより、「尊厳死」移植の基盤作りも推し進めようとしているのです。

また議連案には、この案にもとづく法律によらない「延命措置」の不開始や中止を「禁止するものではない」と記載されており、さまざまな生命の切捨てを容認するものとなっています。

  ●「尊厳死」法制化は生命切捨てを拡大する
以上の議連案の内容をみても、生命の切捨てが拡大されていくことは明らかです。私たちの仲間には、人工呼吸器や経管栄養を利用して生活し、社会的活動を行っている人々がいます。こうした人々の生命や生きる可能性が直接脅かされることになります。

また、「尊厳死」の対象として想定される人が、高齢者、重傷者、重病者と呼ばれていても、その状態は障害者であるはずです。「生きるに値しない生命」という概念が公式に認められるならば、次に起こってくるのは、「延命措置」とされる医療の保険給付からの除外です。さらに、医師による自殺幇助や「積極的安楽死」にも道を開くことになるでしょう。さらに、「尊厳死」や「安楽死」が法制化されたり公認されている国々で、障害者の介助保障などの財源が削減されていることも事実です。

以上の理由から、私たちは「尊厳死」の法制化に断固反対します!

2014年4月

「骨格提言」の完全実現を求める10.31大フォーラム2013実行委員会
(実行委員会事務局 問合わせ先)自立生活センターHANDS世田谷
TEL:03-5450-2861 FAX:03-5450-2862 Eメール:hands@sh.rim.or.jp
※ 賛同いただける個人・団体は、下記申込書に記入しFAXまたは同内容をEメールでお送りください。

※ 「尊厳死法制化に反対する会」の共同声明もまもなく作られます。そちらにもご賛同をよろしくお願いします。

FAX 03-5450-2862 / Eメール hands@sh.rim.or.jp
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「尊厳死」法制化に反対する声明 賛同申込書
・個人賛同(肩書き・地域等) ・団体賛同 ・ご住所 ・お電話       FAX ・Eメール   お名前の公表(どちらかに○を)     してよい / しない



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