東京都への申し入れ

毎年行っている東京都の人権条例に関する交渉。コロナで開催できないということで文書のやり取りとなりました。

以下が申し入れ

2021年1月26日
東京都知事 小池 百合子 様
人権ネットワーク・東京
代表 八柳 卓史

あらゆる差別撤廃、人権政策確立に向けた要求書

日夜の差別撤廃、人権確立に向けた取り組みに敬意を表します。
さて、周知のとおり新型コロナウイルス感染症は拡大をし続けており、市民の命が危機にさらされています。また、コロナ禍においてインターネット上などへの誹謗・中傷が後を絶たず、差別や人権侵害は強まりをみせています。
「東京都コロナ対策条例」第4条で差別禁止規定が定められていますが、大きな効果をあげているとはいえない状況です。国においても「コロナ差別解消法」の制定が検討はされていたようですが、成立にはいたっていません。
このような状況下において、差別撤廃、人権確立にむけた取り組みを弱めてはいけないと思います。新型コロナ感染拡大を防止しながらオンラインの活用など工夫を重ね強力に実施していくことが求められます。
以下、「東京都人権尊重条例」の進捗状況、その成果と課題など都の差別撤廃、人権政策確立にむけた被差別当事者団体からの要求を提示しますので、積極的なご回答をいただけますようお願い申し上げます。

(要求事項)
1.「東京都人権尊重条例」に基づき、2019年5月から2020年6月までの、7区に及ぶ8回のヘイトデモ等が公表されていることについて
❶ 相次ぐヘイトデモについての都の見解を明らかにすること。
❷株式会社ディーエイチシー代表取締役会長・CEO𠮷田嘉明氏が、2020年11月、同社公式オンラインショップのサイト上の「ヤケクソくじについて」と題する文章において、コリアンルーツの人を侮辱し社会から排除することを扇動する表現を記述したことが、東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例にいう「不当な差別的言動」に該当することから、同条例12条1項に基づき表現内容の拡散防止のための必要な措置を講ずるとともに、当該表現活動の概要等の公表を求めること
❸ ヘイトデモは公表だけでは解消されない現実を踏まえ、「不当な差別的言動の解消」(条例8条)にむけた対策を明らかにすること。
❹在日コリアンや移住者に対する差別の解消に向けた教育・啓発(条例第10条)の進捗状況を明らかにすること。
❺「条例」の理念に基づき、朝鮮学校への補助金の凍結を解除すること。

2.東京都性自認及び性的指向に関する基本計画について
❶相談・支援体制、啓発・教育の推進、職員理解の促進、庁内外の取り組み推進が柱になっているがそれぞれの進捗状況を明らかにすること。
❷基本計画の「相談・支援体制の充実」において当事者向けに「交流の場・機会」を提供する際に、当該場や機会に参加した者から新型コロナウイルス陽性者が出た場合、東京都新型コロナウイルス感染症対策条例に基づく情報提供は、性的指向や性自認についての情報漏えいにつながることも考えられますが、どのような配慮をした上で情報提供を行うべきと考えるか明らかにすること。
❸教育現場において、児童・生徒の保護者(共同養育をしているパートナーを含む)についても性自認や性的指向による差別的な取り扱いが行われないよう適切な教育・啓発をおこなうこと。

3.新型コロナ対策として2020年4月東京都新型コロナウイルス感染症対策条例が公布されましたが、その第4条において差別禁止規定が定められていることについて。
❶「コロナ差別」の実態を明らかにすること。
❷被害者の救済策および加害者への再発防止策を明らかにすること。

4.新型コロナ感染症の治療において、精神病院入院患者,施設入所の障害者,在宅の障害者も,高齢者も障害のないものと平等に年齢と関わりなく治療が保障されること。

5.インターネット上の差別撤廃に向けた政策の確立
❶インターネット上のあらゆる差別の撤廃に向けた法律の制定を国に要望すること。
❷東京都において、インターネット上のあらゆる差別の撤廃に向けて、1)実態の把握、2)相談体制の確立、3)プロバイダや東京法務局への削除要請の取り組みの推進をはかること。

6.「東京都人権施策推進指針」では「関係者のニーズを把握し様々な主体等との連携を進めていきます」と示されており、被差別当事者団体の要求の把握や意見交換もその一環かと思われます。コロナ禍において「様々な主体との連携」を維持するためにオンライン会議等の環境整備をはかること。尚、東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例第14条の規定により設置する審査会はオンラインで開催されており、被差別当事者団体との連携においても決して不可能なことではないと思われます。

【人権ネットワーク・東京 団体名 23団体6個人】
首都圏に居住するアイヌ民族 レラの会
チャシ アン カラの会
ℓ女性会議東京都本部
一般社団法人 全国女性相談研究会
一般社団法人 エープラス(DV被害当事者団体)
NPO法人アカー
NPO法人レインボー・アクション
在日韓国民主統一連合東京本部
在日韓国民主女性会
在日韓国青年同盟東京本部
在日本朝鮮人東京人権協会
NPO法人移住者と連帯する全国ネットワーク
全国障害者解放運動連絡会議関東ブロック
障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)
障害児を普通学校へ・全国連絡会
精神障害者権利主張センター・絆
NPO法人自立生活センター・立川
NPO法人自立生活センター・HANDS世田谷
全国ピアサポートネットワーク
NPO法人ホームレス資料センター
認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい
部落解放同盟東京都連合会
ハンセン病首都圏市民の会
なくそう戸籍と婚外子差別・交流会
伊藤久雄(社団法人東京自治研究センター)
上村英明(恵泉女学園大学教授・市民外交センター代表)
鐘ヶ江晴彦(専修大学文学部名誉教授)
富永哲雄(大阪市立大学文学研究科地理学教室 博士後期課程)
吉田勉(東日本部落解放研究所副理事長)
稲葉剛(立教大学大学院特任准教授)
(連絡先・事務局)
東京都台東区今戸2-8-5 東京解放会館
部落解放同盟東京都連合会 近藤登志一
TEL 03-3874-7311 FAX 03-3874-7313
bllkondo@yahoo.co.jp

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