緊急要望書1 新型肺炎と精神障害者について

緊急要望書 1

最高裁長官 大谷 直人様
法務大臣 森 まさこ様
検事総長 稲田 伸夫様
厚生労働大臣 加藤 勝信様
厚生労働省障害福祉部精神・障害保健課長 佐々木 孝治様

2020年4月22日

世界精神医療ユーザー・サバイバーネットワーク理事 山本眞理

はじめまして、私は世界精神医療ユーザー・サバイバーネットワーク(WNUSP)理事の山本眞理と申します。WNUSPは1991年に結成された世界の精神障害者個人団体のネットワークであり、国際障害同盟の一員として精神障害者の人権主張や福利の増進に向けて活動しています。ご参考までにWNUSPも共同して出している国際的精神障害者団体の共同声明を添付します。精神障害者と新型コロナウイルスについての声明です。
ご承知のように新型コロナウイルスによる感染症の広がりはなんとしても押し止めなければならない状況まで来ております。こうした中でほとんどの精神病院そして拘置所、刑務所で家族及び友人面会の禁止がなされております。ウイルスを持ち込ませない、院内感染さらには集団感染を防ぐという意味でこの措置は合理的とも言えようかと思います。
しかしながらいうまでもなく面会はひとりひとりの患者そして被収容者にとって唯一の外部とのつながりであり、孤独感の解消や病状の改善のみならず、人権保障にとっても重要です。
その意味で友人家族の面会禁止が長期化することは大問題です。残念ながらコロナウイルスの蔓延阻止の取り組みは長期化が避けられないと判断しております。その中で、ウイルス持ち込みを避けることと面会の保障の両立が求められています。
以下それぞれ関係省庁に緊急に要請いたします。5月末までにお返事いただけますようお願いたします。

1. 精神病院、留置所、拘置所、刑務所の収容人数を大幅に減らし、刑務所以外については新規入所入院を停止すること。刑務所についても新規入所者の削減と仮釈放その他による収容人数削減を図ること
2. 家族友人の面会禁止を撤回し、最低限テレビ電話あるいは設備が間に合わなければスマートフォンなどによる遠隔面会を実施すること

                                  以上
参考資料
COVID-19(新型肺炎)と 心理社会的障害者(精神障害者)

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