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公立福生病院透析中止死亡事件裁判にご支援を!

医師による死の誘導は許されない 

患者が希望を持てる医療を!

公立福生病院事件を考える連絡会

公立福生病院透析中止事件とは
2018年8月9日、腎臓病を患う44歳の女性が、透析に使う血管の分路(シャント)が詰まったため、公立福生病院腎臓病総合医療センターを受診。担当医は、首の周辺に管(カテーテル)を入れて透析を続ける治療法と透析をやめる選択肢を提示し、やめれば2~3週間程度の寿命となると説明した。
女性は担当医が示した「透析離脱証明書」にサイン。これには、透析を再開できるとの項目はなく、医師からの説明もなかった。
8月14日、女性は容体が悪化して同病院に入院し16日に亡くなった。その間「こんなに苦しいなら透析したほうがいい。撤回する」と透析再開を求め、夫も透析再開を訴えたが、担当医はこれに応じず、大量の鎮静剤を投与し、女性は亡くなった。担当医は「清明な時の意思に重きを置いた」という。
同病院では、腎センターが開設された2013年4月から2019年2月までの間に透析中止で4人、最初から透析をしない(非導入)の患者が約20人死亡していたことが、東京都の立ち入り検査で明らかになっている。
夫は「透析再開の訴えを聞いてもらえなかった。無念だ。妻にはもっと生きていてほしかった」と、2019年10月17日、東京地裁に提訴し係争中。

原告(女性の夫)からのメッセージ
妻が息苦しさから公立福生病院に入院した時、私は亡くなるとは思っていませんでした。入院すれば助けてくれると思っていました。死に方が不自然で腑に落ちません。
私が付き添っていた 8 月 14 日と 15 日は何も治療されず、透析離脱を撤回したいと言ったのに聞いてもらえませんでした。本人が苦しんでいるのに治療する気配もなかったのは何故か?見殺しに されたのではないか? それを知りたいと思い裁判を起こすことを決心しました。
私は、8 月15日夜、妻の病室を出て家に帰ろうとしましたが、胃の痛みに耐えきれず救急外来に駆け込んで診察を受け、翌16 日の未明に緊急手術となりました。手術が終わったら妻と話して透析を再開してもらおうと思っていました。麻酔から覚めて、妻の容体が悪いと言われて車椅子で妻の病室に行ったら、妻は口を半開きにして苦しそうな表情で動かず横たわっていました。あの時の顔が忘れられません。

私は、手術中は私物を病院に預けていました。8 月17 日に荷物を返してもらい、充電が切れていたスマホを電源につなぐと、16 日の未明から朝にかけて何度も妻からのメッセージが入っていました。「とうたすかかか」(16 日 7 時 50 分発信)のメッセージを見た時は涙が止まりませんでした。妻は苦しくて私に助けを求めていたのです。

医者は人のいのちを救うのが仕事です。医者から透析中止を言うのはあり得ないことです。何年も生きられるなら寿命まで生かしてあげるのが普通です。シャントがダメになったら何とかしてくれると言ってくれていたのに、信頼していたのに、裏切られた思いです。
説明も謝罪も何もない、他の人にも同じことが起きてはいけないし、透析を再開してくれなかったのは何故なのか、はっきり知りたいと思います。

2019年10月17日 提訴に当たって

民事訴訟【論点①】
治療中止について
「医師は患者に対して死に繋がるような透析治療の中止を提案することが許されるか」、「死期が切迫していない患者について透析治療を中止することが許されるか」、「患者が治療中止の申出について撤回の意思を示している場合に医師は治療中止を継続することが許されるか」、などが問題となっています。

女性セリフ:お医者さんは、生きる希望や意欲を持てる治療方針の提案をして欲しいな。

民事訴訟【論点②】
説明義務違反
透析中止の方針を決定する際に、医師は患者に対して透析中止の意思表示がいつでも撤回可能であることを説明する義務があるかが問題となっています。

男性セリフ:患者の気持ちは揺れ動きます。
透析(治療)は、いつでも再開できるように説明するべきでは。

患者の気持ちに寄り添う医療を!
患者の気持ちは変化するものです。患者が一度「透析中止」を決めたとしても、「苦しい!助けて!」と叫んだ時、公立福生病院の医師は、なぜ助けなかったのか?患者の気持ちに寄り添い、命を救うのが医療者の務めではないでしょうか。
「公立福生病院透析中止死亡事件」は、透析再開を求めた患者の意思を無視して透析を行わず、「苦しみを取る」と鎮静剤を大量投与した後、患者は死亡しました。その経過から、「安楽死」の可能性を指摘する声もあります。
この事件は、「自己決定」という名のもとに進められる「意思決定」を悪用して終末期でない患者の命をも切り捨てる危険性を問うています。死に直結する「透析中止」を「治療選択だ」と、医師が提案することは許されません。

裁判支援のカンパをお願いします。
【振込先】
郵便振替口座番号:00240-6-90199
加入者名:公立福生病院事件を考える連絡会

公立福生病院事件を考える連絡会
HP:https://fusaren689.wixsite.com/official
電話:080(6532)0916
Email:fussaren@yahoo.co.jp

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