公立福生病院透析中止事件報道から一年 ~死への誘導は許されない~

集会延期します
私たち公立福生病院事件を考える連絡会では、来る325日に院内集会「福生病院透析中止事件報道から一年~死への誘導は許されない~」の開催を予定しておりました。

しかし、 新型コロナウィルスの拡大傾向が収まりません。加えて、この院内集会には透析患者さんの参加と意見表明は極めて大事です

大変残念ですが、今回の院内集会は延期とさせていただきます。

延期する集いの開催日時は5月下旬頃を予定しておりますが、改めて調整をした後に、MLやホームページでご連絡したいと思います。

どうぞ、ご了承ください。

公立福生病院事件を考える連絡会 事務局


公立福生病院事件の衝撃的報道から一年がたちました。この事件は、透析患者や市民に不安と動揺を与え、病院への不信も抱かせました。医療界では賛否の議論が起きています。日本透析医学会は、透析を中止した福生病院の医療行為を追認し、本年 1 月には「透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言(案)」を公表、終末期でない患者への透析見合わせの手順(案)を公表しました。

一方で、亡くなった女性の遺族は、「死に方が不自然で腑に落ちない。透析の再開を求めたのにどうして再開してくれなかったのか?真実が知りたい。」と昨年 10 月 17 日、東京地裁に裁判を提起しています。

この一年の動きと終末期でない患者にも透析見合わせ容認という医療の変質を問題にして院内集会を開催いたします。どうぞご参加ください。

日 時:2020 年 3 月 25 日(水)14 時~16時
会場:衆議院第2 議員会館第1 会議室( B1)
▼裁判について一公立福生病院事件弁護団  内田明弁護士
▼日本透析医学会提言(案)への批判  冠木克彦弁護士
▼参加された国会議員挨拶
▼透析患者/医療従事者/市民より
主催:公立福生病院事件を考える連絡会
☎080(6532)0916
e-mail:fussaren@yahoo.co.jp

〇患者が希望を持てる医療を!
〇死に方の手順でなく生きるための支援を!

〈公立福生病院透析中止事件とは〉
2018 年8 月9 日、腎臓病を患う44 歳の女性が、透析に使う血管の分路(シャント)が詰まったため、公立福生病院腎臓病総合医療センターを受診。担当医は、首の周辺に管(カテーテル)を入れて透析を続ける治療法と透析をやめる選択肢を提示し、やめれば2~3 週間程度の寿命となると説明した。

女性は医者が示した「透析離脱証明書」にサイン。これには、透析を再開できるとの項目はなく、医師からの説明もなかった。

8 月14 日、女性は容体が悪化して同病院に入院し16 日に亡くなった。その間「こんなに苦しいなら透析したほうがいい。撤回する」と透析再開を求め、夫も医師に透析再開を訴えたが、担当医はこれに応じず、大量の鎮静剤を投与し、女性は亡くなった。担当医は「清明な時の意思に重きを置いた」という。

同病院では、腎センターが開設された2013 年4月から2019 年2月までの間に透析中止で4 人、最初から透析をしない(非導入)の患者が約20 人死亡していたことが、東京都の立ち入り検査で明らかになっている。

夫は「透析再開の訴えを聞いてもらえなかった。無念だ。妻にはもっと生きていてほしかった」と、2019年10 月17 日、東京地裁に提訴し係争中。

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