ハンセン病隔離政策における優生思想・優生政策は 私たちから何を奪ってきたか

平成30(2018)年度ハンセン病問題講演会

ハンセン病隔離政策における優生思想・優生政策は
私たちから何を奪ってきたか
~「らい予防法」と「優生保護法」~

平成31(2019)年2月16日(土)
13:30~16:30 開場13:00~
大阪市立阿倍野区民センター2階大ホール
資料代500円

・DVD上映
ハンセン病療養所で受けた私の被害
- 断種・堕胎 -(30分)
製作協力:「もういいかい」映画製作委員会
・シンポジウム
ハンセン病隔離政策における優生思想・優生政策は私たちから何を奪ってきたか
~「らい予防法」と「優生保護法」~
コーディネーター
藤野豊さん(敬和学園大学人文学部教員)
シンポジスト
青木美憲さん(国立療養所邑久光明園園長)
岩川洋一郎さん(国立療養所星塚敬愛園入所者自治会会長)
利光惠子さん(立命館大学生存学研究センター客員研究員)

手話通訳・要約筆記あります。点字資料・テキストデータが必要な方は事前にお申し込みください。

開催にあたって
今年度のハンセン病問題講演会は、ハンセン病隔離政策における「優生思想・優生政策」について考えたいと思います。ハンセン病療養所では1915(大正4)年より男性への断種手術が、光田健輔医師により始められ、以後30数年間、法的根拠もなく違法なまま実施され続け、当時の内務省、厚生省も暗黙の了承をしていたという歴史的事実があります。
1941年~1948年の「国民優生法」では、「遺伝性疾患の素質を有する者」を対象としていましたが、戦後の「優生保護法」(1948年~1996年)では「不良な子孫の出生を防止する」という言葉を用い、「非遺伝性疾患」を加えて対象を拡大しました。「優生保護法」に新たにハンセン病患者、配偶者の断種・堕胎も加えられました。その人が持つ身体的、または精神的条件で「人間の価値」や「人の優劣」を決めつけ、国家にとって「生まれてきてもいい生命」(優良な子孫)と「生まれてきてはいけない生命」(不良な子孫)を法律の条文で規定していました。ハンセン病を理由とする手術の数は、不妊手術が1,551件、人工妊娠中絶手術は7,696件です。長年、「優生保護法」の撤廃を求める運動が続けられてきました。
「優生保護法」廃止後、障害者団体や被害者は、人権を侵害されたとして補償や実態解明を国に求めてきましたが、国は「当時は適法だった」との理由で応じていません。現在、6地裁に提訴し裁判が行われています。「優生保護法」の下、優生手術や強制堕胎を強いられた人びとの受けた被害ははかりしれないものがあります。ハンセン病回復者や家族、病気や障害を持つ人々が受けた被害の実相を明らかにし、現在も優生思想は根深くあることを見つめ直し、私たちの生き方を考える機会にしたいと思います。

主 催
ハンセン病問題講演会実行委員会:大阪府人権協会、ヒューマンライツ福祉協会、福祉運動・みどりの風、虹の会おおさか、大阪府社会福祉協議会、大阪市社会福祉協議会、真宗大谷派解放運動推進本部、大阪社会福祉士会、ハンセン病国賠訴訟瀬戸内弁護団、ハンセン病回復者とともに歩む関西連絡会、大阪府人権福祉施設連絡協議会、ハンセン病関西退所者原告団いちょうの会、大阪府精神障害者家族会連合会、大阪精神科病院協会、大阪府済生会、石神紀念医学研究所、大阪府市町村社会福祉協議会連合会、大阪障害者自立支援協会、大阪府地域福祉推進財団、堺市社会福祉協議会、大阪府社会福祉施設人権活動推進協議会、福祉と人権ネットワーク・つばめ会、部落解放・人権研究所、釜ヶ崎支援機構 (順不同)

共 催
大阪府 大阪市 堺市

後 援
全国ハンセン病療養所入所者協議会、大阪府病院協会、大阪府教育委員会、大阪市教育委員会、大阪府医師会、大阪府民生委員児童委員協議会連合会、大阪市民生委員児童委員協議会、大阪精神障害者連絡会、障害者の自立と完全参加を目指す大阪連絡会議、DPI日本会議、大阪精神科診療所協会、長島愛生園入所者自治会、邑久光明園入所者自治会、大島青松園入所者自治会、大阪府保険医協会、堺市民生委員児童委員連合会、大阪府私立病院協会、大阪介護老人保健施設協会、大阪府歯科医師会、大阪府薬剤師会、大阪府看護協会、全医労近畿地方協議会、ハンセン病市民学会、大阪市社会事業施設協議会、ふれあい福祉協会、大阪府教職員組合、能勢町、豊能町、池田市、箕面市、豊中市、茨木市、高槻市、島本町、吹田市、摂津市、枚方市、交野市、寝屋川市、守口市、門真市、四條畷市、大東市、東大阪市、八尾市、柏原市、和泉市、高石市、泉大津市、忠岡町、岸和田市、貝塚市、熊取町、泉佐野市、田尻町、泉南市、阪南市、岬町、羽曳野市、藤井寺市、太子町、河南町、千早赤阪村、富田林市、大阪狭山市、河内長野市、松原市、大阪介護支援専門員協会、ハンセン病問題を考えるネットワーク泉北、大阪公衆衛生協会、ハンセン病療養所の将来構想をすすめる会・関西実行委員会、外島保養院の歴史をのこす会、ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国原告団協議会(順不同)

阿倍野区民センター
大阪市阿倍野区阿倍野筋4-19-118
交通のご案内
・地下鉄谷町線「阿倍野」下車6番出口西へ約100m
・阪堺電鉄上町線「阿倍野」下車西へ約100m
・JR環状線「天王寺」下車南へ約800m
※阿倍野区民センターには駐車場がありませんので、
公共交通機関をご利用ください。

お問い合わせ
ハンセン病問題講演会実行委員会事務局
〒542-0012 大阪市中央区谷町7丁目4-15 大阪府社会福祉会館3階
ハンセン病回復者支援センター(加藤・兼田・井ノ山)
TEL:06-7506-9424  FAX:06-7506-9425
E-mail:shien-center@osaka-saiseikai.jp

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