5月 17日 (木曜日)
説明:1948(昭和23)年に制定され、1996(平成8)年に母体保護法に改正された旧優生保護法の下で、多くの障害のある方らが不妊手術を受けさせられてきました。公式な統計によれば、この法律に基づく本人の同意によらない不妊手術の数は約16,500件とされ、このうち記録が残っているのは2割程度といわれています。 1957(昭和32)年ころに強制不妊手術を受けさせられた北さん(仮名)は、今年1月に提起された仙台の裁判に勇気づけられ、この度、東京地方裁判所に国の謝罪と補償を求め裁判を起こします。 北さんは、手術の公式な記録が保存されておらず、他の「記録がない」被害者の方の力になりたいと願っています。 この集会では、旧優生保護法の基本的な話から、今回の裁判の意義、今後目指していくことを北さんや弁護団からお話しした上で、一緒に考える会にしたいと考えています。 ぜひご来場ください。 *札幌、仙台も同日に提訴予定
ご支援のお願い
1948(昭和23)年にできた旧優生保護法の下で、障害のある方、そうでない方も含め、くの方が、強制的に、あるいは真意に基づかない同意の下で、不妊手術を受けてきました。
今年の1月30日、被害を受けた当事者の方が、仙台地方裁判所に、国の謝罪と補償を求め、裁判を起こしました。
これをきっかけに、国会議員の間でも、救済の必要性がさけばれ始め、厚生労働省は実態調査を開始しています。
厚生労働省の統計では、旧優生保護法における強制不妊手術の数は約1万6500件ということですが、多くの方の記録はすでに廃棄され、2割くらいの方の記録しか残っていないといわれています。
今回、東京で、被害当事者である男性(北さん・仮名)が、あらたに裁判を起こします。
北さんは、施設にいた中学2年生の頃に、何の説明もなく病院に連れて行かれ、不妊手術を受けさせられました。妻にも姉妹にも本当のことがいえないまま、長年、苦しい思いをしてきました。
1月の仙台の裁判をきっかけに、北さんも立ち上がろうと決意されました。北さんは、不妊手術の痕(手術痕)ははっきりありますが、記録は廃棄されたため存在しません。
記録がない中で、他の「記録がない」被害者の方のためにも、また、他の被害者の方にも勇気を出して立ち上がって欲しいという思いからも、今回、自ら裁判を起こします。
5月17日(木)に東京地裁に提訴します。
その日は、9時30分に東京地裁正門から、北さん、弁護団、支援者の方と入廷11時から、別紙のとおり参議院議員会館(B107)で集会を予定しています。
実際の裁判の日は、通常、提訴の日からさらに1、2か月先です。
提訴の当日のご支援、その後の裁判の傍聴など、今後ご支援いただけますと幸いです。
旧優生保護法は、1996(平成8)年に母体保護法に改正されていますが、優生思想の下、障害のある人を含めた多くの人達の人権を奪ってきた過去は消えません。奪われた人権の回復を行うことは、いまなお社会の中にある優生思想の根源と向き合うことでもあります。ぜひこの問題を一緒に考えていただきたいと思い、ご案内申し上げます。
2018年4月 1日
優生保護法東京弁護団