ハンセン病首都圏市民の会第31回連続講座 開催案内 ​◆優生保護法問題とハンセン病

「不良な子孫の出生を防止する」ことを目的に揚げた旧優生保護法(1948〜1996)。いま、その被害を訴え、国を相手に闘われている2つの裁判があります。「ハンセン病家族訴訟」「旧優生保護法訴訟」の原告をお迎えし、お話を伺います。

今のうちから是非ご予定おきください。

 日時:2018年7月15日(日)13:30~15:30(開場13:00)

 場所:多磨全生園内『福祉会館』

 発言者

 「『奇跡の子』として生を受けて」(仮)

      奥平光子さん(ハンセン病家族訴訟原告)

 「ハンセン病家族訴訟の経過報告」

      田村有規奈弁護士(ハンセン病家族訴訟弁護団)

 「長年閉ざしてきた胸を開き、声をあげる」

      北 三郎(仮名、旧優生保護法訴訟原告)

           ※東京地裁に提訴

 「旧優生保護法訴訟について」

      関哉直人弁護士(旧優生保護法訴訟弁護団)

      コーディネーター:黒坂愛衣東北学院大准教授

 資料代:500円(学生200円・在園者無料)/事前申込み不要

 終了後は「茶話会」を開きます。(別途、参加費200円を申し受けます)

◎ 旧優生保護法(1948年~1996年)は、「不良な子孫の出生を防止する」ことを 目的のひとつに掲げていた法律です。ハンセン病にかかったことを理由とした優生手術や人工妊娠中絶は、この法律のもとで行なわれていました。

 熊本地裁で係争中の「ハンセン病家族訴訟」(原告568名による集団訴訟)は、 この旧優生保護法の問題を、国から受けた被害のひとつに挙げています。ハンセン 病であった人々を親にもつ「子」は、まさにこの法律のなかで「不良な子孫」に位置づけられてきた存在でした。実際に、自分の母親が療養所内で人工妊娠中絶を強いられ、自分のきょうだいが胎児のうちに命を奪われたという原告や、あるいは、 そもそも自分が中絶の対象であったという原告がいます。発言者の奥平光子さんは、 両親が国立療養所「宮古南静園」に入所していたとき、この世に生を受けた人です。

 旧優生保護法において優生手術や人工妊娠中絶の対象とされたのは、ハンセン病 のほか、遺伝性とみなされた病気や障害などがありました。手術をする際に本人の 同意は必要ないとされたものもあります。この法律がなくなって20年以上が経過し た現在、その被害を訴える声が全国であがり始めています。2018年1月、全国初の 「旧優生保護法訴訟」が仙台地裁に提訴されました。発言者の北 三郎さん(仮名) は都内在住で、優生手術を強制された被害当事者です。今年5月、北さんは東京地裁に提訴する予定です。

  優生保護法問題は、命の価値の序列化や、「産むべき人/産むべきでない人」という社会的な線引きの問題を、わたしたちに鋭く問いかけます。当事者の声に耳を澄まし、それぞれの問題の理解を深め、関心の輪を広げていければと思います。(黒坂愛衣記)

交通のご案内

   西武池袋線「清瀬」駅より久米川行・所沢行バス。

   西武新宿線「久米川」駅より清瀬行・所沢行バス。

   JR武蔵野線「新秋津」駅より、久米川行バス。

   いずれも「全生園前」下車。徒歩約8分。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする